交響曲の名曲を聴こう _ ルーズ・ランゴー 交響曲 第3番、第4番、第16番

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ルーズ・ランゴー(Rued Langgaard, 1893 - 1952)

ルーズ・ランゴーの交響曲の評価

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  • 交響曲 No. 1 "Kippepastoraler" (Mountain Pastorals)’’ (1908-09/1910-11), BVN. 32
    • 3.0点
ゴージャスで壮大。広大で雄大な舞台を1時間以上かけてたっぷりと描写している。後期ロマン派のような世界だが、近代的な垢抜けた部分もある。好きな人にはわりとツボにハマると思われる。人間的な温かみのようなものは乏しく、現実世界か精神的仮想世界か謎だが、とにかく世界の風雨の中に居て大きく息を吸い込んで世界を見回しているような雰囲気が続く。コンセプトを楽しむ曲として、お腹いっぱいになるまで楽しませてくれる。しかし、音のセンスが天才的とは思わなかった。

 

  • 交響曲 No. 2 "Vårbrud" (Awakening of Spring)’’ (1st version 1912-14)
    • 3.0点
1番ほどゴージャスではなく、すっきりとして見通しが良い。初夏のような眩しさと無意識の心の壁がなくなり前向きになり積極的になるような解放感が心地よくて楽しい気分になる。音使いのセンスは言えば1番と似たようなものであり、一流作曲家の域には到達できていないと思うが、聴いていて清々しい気分になるため聴後感は悪くない。3楽章はマーラーのような女声の独唱であり、滑らかな雰囲気の移り変わりにおける場面の繋ぎ方やふわふわとオーケストラの上に漂うようなメロディーがよく似ていて、聴きやすい。聴いていて疲れない曲なのが良いところで、聞く行為の心理的な楽さがもう一度聴きたいと思わせてくれる。

 

  • 交響曲 No. 3 "Ungdomsbrus (La Melodia)" (The flush of youth (La Melodia)’’ (effectively a piano concerto in one movement of about 30 minutes, 1915-16/1925-33), BVN. 96
    • 3.5点
ピアノが大活躍する。実質的にピアノ協奏曲だと思われるような場面も多い。しかし、同時に交響曲的な壮大で堂々とした音楽でもあるため、自分は交響曲という命名に違和感はあまりない。協奏曲と交響曲を合体させたような曲である。中間部分の旋律がかなり気に入った。他にも素敵な旋律が何箇所もあり、旋律家として優秀だと思う。しかし、その旋律で作り上げた旅立つ前の身震いのような雰囲気を、さっとピアノ独奏で完全に場面転換してびっくりさせるあたりのエンタメとしての面白さもなかなかである。その後も面白い旋律と雰囲気で楽しませるし、曲の締めくくりは非常にピアノ協奏曲的である。聞き終わって「楽しかったー」という満足感を得られる作品である。

 

  • 交響曲 No. 4 "Løvfald" (Leaf-fall) (1916/1920), BVN. 124
    • 3.5点
25分の単一楽章の曲である。旋律とか場面ごとの表情の豊かさがとても良くて楽しめる。ほの暗い情景を基調として、様々な幻影を見せてくれる。あまり情景的ではなく心理的である。ドラマチックでもないが、しかし次から次へと場面が移っていき、一つの精神的な物語があるように思える。形式は聞いていて分からないがおそらく自由であり、交響詩に近いように感じる。長さと単一楽章であることはシベリウスの交響曲7番を思い出させる。あれほどに充実した傑作ではないにしても、この作品はなかなかの傑作であり、とにかく旋律が魅力的であり、この長さにゆったりと身を任せて心の旅を楽しめるため、何回聞いてもまた聞きたくなる。

 

  • 交響曲 No. 5 (1st version, 1917-18/1926), BVN. 191*
  • 交響曲 No. 5 "Steppenatur" (Nature of the Steppe) (2nd version, 1917-18/1920/1931), BVN. 216*
    • 3.3点
単一楽章18分の曲。4番と比較すると楽しさが落ちる。思わせぶりな何かが起きる予感が継続しており、それはワクワクするのだが、それが何かの爆発につながらないのでスッキリしない。また、旋律の魅力はそこそこであり、雰囲気の良さだけで音楽が進んでいる感じである。そのような曖昧さがあるため、そこまで長い曲ではないのだが曲の趣旨がなかなか伝わってこない感じがある。つまらない曲でく聞いて後悔はないし謎めいた部分をまたいつか聞いて解読したい気持ちはあるのだが、ランゴーの中で良い方ではない交響曲だと思う。

 

  • 交響曲 No. 6 "Det Himmelrivende" (The Stormy Sky) (1919-20/1928-30), BVN. 165
    • 3.3点
単一楽章20分の曲。同じモチーフを使いながら少しずつ場面が進展していく音楽。ゆったりとした時間の流れと壮大さとライトモチーフのような同じ旋律を使った場面の変化の仕方など、ワーグナーの楽劇を聞いているような感覚で聞いた。そのため、交響曲とは少し感覚が違うのだが、とはいえ、総合性と壮大さは持っているのだから交響曲という呼び方にも違和感はない。最後を壮大に締めてくれるなど聞き手を楽しませることにも配慮している。いい曲というほどではないのだが、エンタメ性があることもあり、楽しく聞きおわることはできた。ただし、もう少し緊密さとか驚くような展開が欲しいところではある。

 

  • 交響曲 No. 7 (1st version, 1925-26), BVN. 188
  • 交響曲 No. 7 "Ved Tordenskjold i Holmens Kirke" (By Tordenskjold in Holmen's Church (2nd version, 1925-26/1930-32), BVN. 212
    • 3.3点
古典的な4楽章制のコンパクトな交響曲であり、後期ロマン派のようなこの時代としては古典的な内容に戻っている。2楽章がワーグナーらしかったり、他にもドヴォルザークなどロマン派の音楽を連想する場面が多くて案心して聞ける一方で、6番までの20世紀らしい狂気とこだわりはかなり減ってしまったため、少し物足りなさが残る。ランゴーらしい旋律の輝かしさや管弦楽の壮大さと華やかさを楽しめるため、案心して楽しめる普通にいい曲ではあり、もしかしたら初めてランゴーに入門するのに良い曲かもしれない。しかし、曲の複雑さが足りないために、作曲家を過小評価するかもしれないので難しいところではある。

 

  • 交響曲 No. 8 "Minder ved Amalienborg" (Memories at Amalienborg) (with mixed chorus, 1926--28/1929-1934), BVN. 193
    • 3.3点
この曲はコンパクトな4楽章ではあるが古典的な構成では全然ない。ピアノが参加して印象的な響きとなる楽章や、合唱が入る楽章など様々な構成である。演奏が大変そうだ。楽器編成的にはあまりまとまっている感じはしないが、どの楽章もランゴー独特の華があるのが共通しているため、聞きやすくてなんとなく受け入れやすいものである。名作という感じはしないのは、やはり突然の合唱が入った挙句に簡単にそれが終わるからだろうか。キラキラした黄金の華やかさは、ある意味でヘンデルに通じるものがあるかもしれない。あまり深みはなくて祝典的な感じである。

 

  • 交響曲 No. 9 "Fra Dronning Dagmars By" (From Queen Dagmar's City) (1942), BVN. 282
    • 3.3点
非常に祝典的な雰囲気の強い音楽に聞こえる。ハイドンの祝典交響曲だったり、ヘンデルの水上の音楽や王宮の花火にも匹敵するほどの祝典的な華やかさと豪華さに満ちている気がする。和声や音の使い方も素朴で古典的であり、かなり古臭いものだと思った。だから、現代の交響曲としてもの足らないと思う人も多いかもしれない。自分としては、これらの祝典的な音楽はかなり好みであり、聞いていて心地よいしテンション上がって楽しい気分になる。小品の祝典的な音楽も好きだ。だからこの曲も好みではある。旋律の魅力も十分である。と褒めたが、名作であるというほどではなく、楽しい作品という感じである。

 

  • 交響曲 No. 10 "Hin Tordenbolig" (Yon Hall of Thunder) (1944-45), BVN. 298
    • 3.3点
30分近い単一楽章の曲。とはいえ、前半は一つのまとまりのある楽曲で、独立した中間部分を経て前半が短く再現されて終わるものであり、最終楽章が1楽章の再現になっている多楽章の曲に近い印象である。前半は、力強くてSF映画の何か未知の巨大なものが登場した場面に使われそうなテーマを軸にしている。雰囲気を変えながらもSF映画のような宇宙的な壮大さと未知への興味などのように自分には聞こえてしまうような雰囲気はずっと続く。その後の中間部分は、まず緩徐楽章はワーグナーのようなまったりとして音楽の沼にハマりそうな惑溺感のある音楽であって良い。そのあとは短い軽快な間奏曲のようなものが挟まる。そして冒頭に戻り、やはり力強さに翻弄される。エンタメ作品としてなかなか面白い出来である。

 

  • 交響曲 No. 11 "Ixion" (1944-45), BVN. 303
    • 3.0点
6分程度の小品。過去の交響曲のテーマを再度利用して、同じテーマをひたすら繰り返しながら少しずつ変化をつけて楽曲を作っている。祝典的な生き生きとしたテーマであるため、スカっと気持ち良く聞き終えることはできるがそれにしても同じ旋律と雰囲気が続いたまま終わるため、とても交響曲と呼べる規模の楽曲とは感じられない。一つの小品であり、祝典のための機会音楽という印象である。単品の作品としては、楽しくて悪くない出来だと思う。

 

  • 交響曲 No. 12 "Helsingeborg" (1946), BVN. 318
    • 3.0点
この作品も前作に続いて7分しかない。最初から激しく悲劇的であり、登場とともに全員を悲劇に陥れる恐ろしいものが現れたかのような状況が発生する。しかし、それが一通り嵐のように進むと落ち着いてきて、不安げな気分でになる。ただし緊張の糸は途切れておらず、冒頭の余韻は残っている。そこから何かまた激しくなっていくのかと思ったら、その気分だけを見せて曲は終わってしまう。この曲も短すぎて交響曲という感じがしないが、11番よりはドラマチックであり、ストーリーがあるためやや交響曲らしくはなっている。

 

  • 交響曲 No. 13 "Undertro" (Belief in Wonders) (1946-47), BVN. 319
    • 3.3点
30分程度と長いが、明るくて平明な音楽が続く。冒頭は今までも何度か使われたテーマである。同じ旋律で何度も交響曲を書く人は珍しいが、ランゴーはそれを繰り返している。聴く側は一度に聞けるが、長い人生でそれを行うのはどのような気分なのだろうか。ランゴーらしい壮大さや輝かしさが、この曲においてはあまり激しくなくて棘が取れている感じがする。そして、長い曲なので場面展開も多く、最後には元に戻るわけだが、展開が自然であり旋律に魅力があって場面も分かりやすいので、とてもスムーズに聴くことができる。和声は時代を考えるとかなり古くさくてシンプルであるが、楽器の響きは19世紀にはない近代的なものであるため、あまり気にならない。

 

  • 交響曲 No. 14 (Suite) "Morgenen" (Morning) (with mixed chorus, 1947-48/1951), BVN. 336
    • 3.3点
最初は合唱がついた音楽で始まり、いかにもカンタータのような楽想である。このため、長い曲ではないし合唱が続くのかと思いきや、しばらくすると合唱は終わる。管弦楽だけになるが、引き続き大いなる偉大なものに対する称揚と、自分の血が沸くような高揚感に包まれた雰囲気は、やや落ち着きつつもそのまま継続する。このまま管弦楽で終わるのかと思ったら、最後のあたりでまた管弦楽が復活する。これだけの華やかさと高揚感を飽きずに力まずごく自然に持続させる旋律のセンスや楽曲作りの力は、20世紀ではなかなか類を見ない気がする。聞きやすくて気持ちいい。そして自分にとっては、独特な合唱と管弦楽のバランスがちょうど良い。

 

  • 交響曲 No. 15 "Sørstormen" (Storm at Sea) (with bass-baritone solo and male chorus,
1937/1949), BVN. 375
    • 3.0点
華やかな交響曲が多い中で、この曲はオペラの悲劇的でテンションが上がっている場面のような曲であり、趣がかなり異なる。楽曲的にも現代的な複雑さを持っていて、少し聞いただけでは仕組みが分からないため、違う作曲家の曲を聴いているのかと思ってしまう。これはこれで面白くて良い曲ではあるが、やはりオペラの一場面の感は最後まで拭えない。独唱が入ることでその印象は確定的になる。そして、1つの場面が終わったかのように曲も終了になる。激烈さと複雑さは楽しいため、好きな人はハマるかもしれない。

 

  • 交響曲 No. 16 "Synflod af Sol" (Deluge of the Sun) (1951), BVN. 417
    • 3.3点
最後の交響曲はランゴーを通して聴いてきた人にとっては感動的な作品である。さまざまな変化球の交響曲の最後に、このようなわりとオーソドックスな多楽章の交響曲が来るとは思わなかった。楽章の構成は効果的に作られている。そして華やかさと優雅さと、何より抒情性にこの曲は優れている。人生の今までを回想するかのような感動がある。そして、感動にばかり浸っているわけでもなくさまざまな表情を見せてくれる。冒頭はちゃんと過去の旋律を流用しているのが、ランゴーの総決算を感じさせる。心地よい感動に身を委ねていると、ちょうどいい長さで音楽は終わる。もっと楽しませて欲しいとないものねだりをしたい気分で終われるとは、良い交響曲集である。

 

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ルーズ・ランゴー   交響曲集 

 

Rued Langgaard - Complete Recorded Symphonies in chronological order - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PL1IXBSY4jc2tKzqVt7JlibkM8B3u8eNfr

 

ルーズ・ランゴーの交響曲(Rued Langgaard : Symphonies ) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLT_HqZ8K5_HqBklBJUbP0svbuP_mX4-Pt

 

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イリヤ・ストゥーペル

Rued Langgaard - Symphonies - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PL4D14bmfCxVXH86D7-RfDY1GJ7WuNqAGO

Ilya Stupe
Artur Rubinstein Philharmonic Orchestra
℗ 2006 Danacord

 

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交響曲 No. 3 "Ungdomsbrus (La Melodia)" (The flush of youth (La Melodia)’’ (effectively a piano concerto in one movement of about 30 minutes, 1915-16/1925-33), BVN. 96

 

イリヤ・ストゥーペル

Symphony no. 3 "Ungdomsbrus" ("La melodia") - BVN 96

Ilya Stupel
Artur Rubinstein Philharmonic Orchestra

 

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トーマス・ダウスゴー

Symphony No. 3, "Ungdonsbrus - La Melodia" (The Flush of Youth - La Melodia) , BVN 96


℗ 2007 Dacapo SACD
piano: Per Salo
Conductor: Thomas Dausgaard
Orchestra: Danish National Symphony Orchestra

 

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交響曲 No. 4 "Løvfald" (Leaf-fall) (1916/1920), BVN. 124

 

ネーメ・ヤルヴィ

Rued Langgaard (1893-1952) : Symphony No. 4 'Løvfald' BVN. 124 (1916 rev. 1920)

the Danish National Radio Symphony Orchestra
Neeme Järvi.

 


Rued Langgaard (1893-1952) : Symphony No. 4 'Løvfald' BVN. 124 (1916 rev. 1920)

the Danish National Radio Symphony Orchestra c
Neeme Järvi.

 

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イリヤ・ストゥーペル

Symphony no. 4 "Løvfald" - BVN 124


Ilya Stupel
Artur Rubinstein Philharmonic Orchestra
℗ 2007 Danacord

 

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交響曲 No. 16 "Synflod af Sol" (Deluge of the Sun) (1951), BVN. 417

 

トーマス・ダウスゴー

Symphony No.16 "Sun Deluge" - Rued Langgaard


Danish National Symphony Orchestra
Thomas Dausgaard.

 

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ルーズ・ランゴー - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%BC

 

ルーズ・ランゴー
Rued Langgaard
1917年撮影

 

ルーズ・ランゴー(Rued Langgaard, 1893年7月28日 コペンハーゲン - 1952年7月10日)は、デンマーク後期ロマン派音楽作曲家オルガニスト。同時代のデンマークの大衆に対抗して、当時としては急進的な作品を書いたこと、またカール・ニールセン流のモダニズム新古典主義音楽がデンマーク楽壇の主流となったことから、生前は理解されず、没後16年経ってようやく認知されるに至った。

生涯

作曲家でデンマーク宮廷音楽家のジークフリート・ランゴー(Siegfried Langgaard, 1852年 - 1914年)と、ピアニストの妻エマ(Emma Langgaard, 1861年 - 1926年, 旧姓フォス Foss)の長男として生まれる。父ジークフリートもピアニストであった。5歳のとき母親からピアノの手ほどきを受け、後に父親の個人指導で音楽を修める。見る間に早熟な才能を伸ばし、7歳でショパンマズルカシューマンの『ダヴィッド同盟舞曲集』を弾くようになり、ピアノやオルガンのための小品を作曲するようになる。

 

10歳でグスタフ・ヘルステズに正式にオルガンを、ヴァイオリンをクリスチャン・ペテルセンに師事。11歳でオルガニストとしてコペンハーゲンにデビューし、即興演奏を披露した。12歳でC.F.E.ホーネマンとヴィルヘルム・ルーセンベリに師事。この頃からより本格的な作曲活動に着手。13歳までに2つのピアノ曲と2つの歌曲が出版される。対位法を1ヵ月間カール・ニールセンに師事した。翌年、合唱曲『凱旋するムーサたち』(Musae triumphantes)がコペンハーゲンで上演され、作曲家としてデビューを果たす。1908年から最初の交響曲『岩礁の牧歌』に着手、1909年にいったん脱稿した後、1911年に改訂版を完成させたが、デンマーク国内で理解が得られなかったため、両親とドイツに旅行に出た際、指揮者のアルトゥール・ニキシュマックス・フィードラーに会って講評を求めて激励された。18歳のときコペンハーゲンのフレデリク教会にオルガニスト助手として奉職。翌年フィードラー指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団により、交響曲第1番『岩礁の牧歌』が初演される。

 

1914年に父親が他界すると、1915年から1917年までコペンハーゲンのガーニソン教会のオルガニスト助手を務め、1917年より市内の数々の教会にオルガニストとして志願するも果たせなかった。1922年にヴァルボリ・コンスタンツェ・オリヴィア・テテンスと出会い、母親の没した翌年の1926年に彼女と結婚する。

 

ルーズ・ランゴーは30歳から下賜金を交付されていたが、その作品と求職活動は諸機関によって拒絶され通しであった。リベ大聖堂に教会オルガニストとして定職を得たのはようやく46歳になってからであり、ランゴーはこの地で一生を終えた。

作品

ランゴーは後期ロマン主義音楽の様式で作曲し、著しく劇的で、気分の大きな起伏がある。リヒャルト・ワーグナーや、とりわけリヒャルト・シュトラウスに影響されていたことは疑問の余地なく、シュトラウスと同様に管弦楽法の大家であった。大規模なオーケストラのためにたくさんの作品を作曲しており、16曲の交響曲のほかにいくつかの管弦楽曲がある。

 

わりあい有名な作品のひとつに『天体の音楽』(Sfærernes musik)がある。これは大オーケストラとオルガンのための非常に複雑な交響楽で、オーケストラとは遠くに、別の補助のオーケストラとソプラノ独唱が要求され、さらにピアノは鍵盤を弾くのではなく、弦を直接はじくように指示されている。その上、オーケストラにはトーンクラスターが用いられている。作曲年代は第一次世界大戦中のことであるが、ランゴーの生前にこれが演奏されたのは2度(ドイツで1921年および1922年)だけであり、再発見されるまで半世紀にわたって死蔵されていた。1960年代に再発見されると、作品の冒険的な様式について、かなりモダンであると認められた(最後の部分には、“減衰せずに60秒延ばせ”との指定がある)。1968年ペア・ノアゴーにこの曲の楽譜を見せられたジェルジ・リゲティが、「自分はランゴーの真似をしていた」と語ったことは有名である。

 

ランゴーは、ドラマ感覚だけでなく、特異な感覚からも作品名を長くした。交響曲第4番は『落ち葉』(Løvfald)、交響曲第6番は『天国強襲』(Det Himmelrivende)、交響曲第13番は『不信心』(Undertro)、交響曲第16番は『溢れ出る陽射し』(Syndflod af Sol)とそれぞれ銘打たれている。個別の楽章に描写的な名称が添えられた例として、交響曲第14番(または管弦楽組曲)『朝』(Morgenen)の、「無線放送で流れるカルーソーと強制力」や「職場に急ぐ父親たち」といった楽章名を挙げることができる。

 

全部で400以上の作品のうち、150曲以上が歌曲であり、その他にピアノ曲やオルガン曲のほか、1つの教会オペラ『反キリスト』(Antikrist)がある。ピアノ曲では、『昆虫館』(Insektarium, 1917年)でピアノの内部奏法を試みている(ヘンリー・カウエルとほぼ同時だが、直接関係は無い)。

 

ランゴーは急進的な調性の拡張に交響曲第6番で挑んだものの、当時の聴衆に理解されなかったことから、交響曲第12番以降はまた拡張のない調性音楽に戻している。

音源

近年ランゴーの主要作品が録音されるようになり、ダナコード・レーベルから全ての交響曲と『反キリスト』、ピアノ協奏曲がCDで発表されており、このほかにダカーポ・レーベルから交響曲全曲および室内楽、声楽曲、シャンドス・レーベルから交響曲第1番と『終末の時』『天体の音楽』が頒布されている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%BC