交響曲の名曲を聴こう _ ブルックナー 交響曲 第6番

ブルックナー(Josef Anton Bruckner, 1824 - 1896)
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ブルックナーの『交響曲』の評価

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  • 交響曲第3番ニ短調(『ワーグナー交響曲』)
    • 4.5点
この作品は作品番号は若いが、晩年に改訂されているため、晩年のような充実感もある。冒頭のメロディーから強く心を奪われる魅力があり、曲の全体の随所に非常に魅力的な旋律や場面がある。交響曲の中では規模が大きすぎずバランスも良いため、ブルックナーの中では正統派な構成になっていて、活力に溢れつつも、魅力にブルックナーならではロマンティックさとも言える突き詰めた魅力が溢れている。非常に魅力的な交響曲の一つだと感じている。8番を巨大すぎない大きさにして若々しいインスピレーションを取り入れて演出的な欠点を取り除いた感じとまで思うようになった。ただしブルックナーで頻発する場繋ぎの部分は弱さがある気はする。

 

  • 交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』(Romantische)
    • 3.8点
ブルックナーの中では短くて分かりやすいため入門に良い。全体にメロディーが良く、バランスも良く、長すぎないため曲を把握しやすい。明るく適度な開放感のある雰囲気は、聴いていて素直に楽しいと思わせるものがある。しかしながら、私は3番以降の中でもっとも苦手である。おそらく中庸さとかプルックナーらしい壮大さを抑えていること、なんだか旋律がもっさりしているのが気になる。彼の作品の中でこの曲が一番有名というのは、分かりやすさを考えれぱ仕方ないと思う一方で、自分は苦手なので残念である。「ロマンティック」という副題であるが、ロマン派音楽の感覚でいえば全然ロマンティックではないし、ブルックナーの交響曲の中でもロマンティックさは少ないと思う。単に旋律にロマンティックと形容したい節回しがところどころあるだけかと思う。

 

  • 交響曲第5番変ロ長調
    • 5.0点
最初は、冒頭から聞いていくとブルックナーが感じさせるある種の快感がこの曲には少なく、聞いた後の疲れが多くて、とっつきにくくて幻想的かつ思弁的という印象だった。第一楽章の第一主題に自分としてはあまり魅力を感じず、それの使い回しが多いのを残念に感じていた。しかし、この曲を理解してからは、ブルックナーで最も優れた作品の一つであると思うようになった。やはり最大の魅力は最後のコーダにあるだろう。これほどまでに壮大な高揚感をたっぷりと時間をかけて味合わせてくれる作品を他に知らない。また冒頭の前奏からのコラールは心躍るし、2楽章は無茶苦茶良い曲である。4楽章の対位法的部分は、晦渋さもあるがこれを再現部からのコーダに向かう部分へのエネルギー補充のように聞けるようになってからは楽しめるようになった。

 

  • 交響曲第6番イ長調
    • 4.5点
演奏回数が少ないが、作品のできの良さから言えば他の交響曲と全く引けを取らない。ブルックナー休止がなく規模もやや小さいことから、少し異質な作品ではある。2楽章はブルックナーの曲の中では珍しく人間的な愛情のようなものが感じられる。何度も繰り返されるメロディーや、しなやかな深さをもって心をゆり動かす魅力は素晴らしい。また1楽章はリズム感が珍しく行進曲のような勇壮であり骨太なゴツさがあり、最後のスターウォーズのような場面でド派手に締めくくる場面まで濃密でかなり出来が良いと思う。後半の楽章もそれぞれに魅力があって、楽しめる作品である。

 

  • 交響曲第7番ホ長調
    • 4.5点
1楽章は冒頭からメロディーが分かりやすくブルックナーにしては珍しく初聴で感動できるため最初の入り口には良いと思う。壮大な光に包まれるような、田園的な心地よさと包み込むような柔らかさに満ちている冒頭には心を奪われるだろう。2楽章は葬送のような悲しみと思い出の重みが見事に音にされた作品であり、個人的には自分の父が重い病気になった時の悲しみの中でずっと聴いて泣いていた作品である。前半2楽章は素晴らしいのだが、少し長すぎるため、他の曲のような複雑さが少なく旋律に頼ったことで冗長になってしまった感がある。後半の2つの楽章も楽しめるし、最後の楽章が軽すぎるという批判を見るが個人的にはウキウキとする楽しい音楽である。

 

  • 交響曲第8番ハ短調
    • 5.0点
圧倒的なスケールの正統派で雄大な作品。明るくポジティブな推進力があり、何度でも楽しめる。すべての楽章の完成度が高い。1楽章はあまりメロディーが無く、動機を使った運動的な曲。巨大な曲でありながら、全曲の中では序章に過ぎないのが凄い。個人的には大好きである。2楽章はそれを展開するが、まだ序章その2という感じだ。この楽章は旋律の魅力が足りないと思う。3楽章からが本編である。精神世界の深い部分を逍遥するようなすばらしさ。特に第2主題の絶妙さは驚異的。コーダが最高である。4楽章の大自然の満点の星空のような雄大さと、アルプスの巨峰のような存在感の、稀にみる巨大スケールの曲。しかしながら、ブルックナーの他の曲を聴いていくうちに、この曲に若干の演奏会受けを狙った聴衆への分かりやすい演出が気になるようになった。また、2楽章の旋律の魅力のなさ、4楽章は壮大だがそれが目的になってしまっていること、最後は主調の和音が延々と続くことなどの欠点が目につくようになってきた。

 

  • 交響曲第9番ニ短調
    • 5.5点
4楽章が未完成。この曲はブルックナーの曲の中で密度の高さが大きく異なる。他の曲は曲の流れに身を委ねるのが気持ち良くて、聞き終わったらもう一度聴きたくなるが、この曲は胸が一杯になって満足感でしばらく動けなくなるような感じである。3つの楽章とも、8番の同じ楽章と比較するとより優れていると思う。この交響曲は人間的な愛情や信仰心といった感情をかなり強く感じさせる点が、ブルックナーの中で異質である。またピアノで音を出してみると、音づかいがそれまでとは違い前衛的であり、かなり違う作りになっていることがわかる。年齢的にかなり歳を取ってから、このような世界に足を踏み込んだブルックナーに驚いた。8番のような聴衆を意識した演出的なものはない。特に3楽章は何かの神秘的なものの顕現をそのまま音楽にしたようなもので、ちょっと類を見ないような異次元な境地に到達している。

 

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チェリビダッケ    ブルックナー交響曲集
Bruckner Symphony conducted by Sergiu Celibidache
https://www.youtube.com/playlist?list=PLDHp-dZKD6X1LXD3NMrEZ0rRjp6Q827vX

 

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オイゲン・ヨッフム ブルックナー交響曲全集

Eugen Jochum • Staatskapelle Dresden • Bruckner - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLpT0iJjEyPDVlZdMABOzWZuhhvs8ZvgsC


Bruckner - Symphony No.6-9, Eugen Jochum, Staatskapelle Dresden

 

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朝比奈 隆 指揮 ブルックナー交響曲集 - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLICYffFKl336YMNT9swXXUHvSMHXZ_2qz

 

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朝比奈隆のブルックナー(Bruckner/Asahina) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLo2mDjLkMtM-tbylMIAMdbg7EFtdjK7Th

ヨッフムのブルックナー(Bruckner/Eugen Jochum) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLo2mDjLkMtM8wQTeB05q9F8jIknruQqyS

マタチッチのブルックナー(Bruckner/Matacic) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLo2mDjLkMtM-CwFJCVwivEmlW1LBx0wuy

ヴァントのブルックナー(Bruckner/Want) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLo2mDjLkMtM-F723S9zlPHqmGo8x4pr73

クナッパーツブッシュのブルックナー(Knappertsbusch/Bruckner) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLo2mDjLkMtM-OzNL3b6iM64Hk7dgylt02

シューリヒトのブルックナー(Bruckner/Schuricht) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLo2mDjLkMtM8tFETDeZUmaoEEJX7N--Jf

 

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チェリビダッケ

 

ブルックナー 交響曲第6番 アダージョ

Bruckner - Symphony No. 6 in A major - 2 Adagio - Celibidache

 

Munich Philharmonic Orchestra
Sergiu Celibidache, conductor



Bruckner Symphony No 6 Celibidache Münchner Philharmoniker 1991




Münchner Philharmoniker conducted by Sergiu Celibidache
Recorded at the Philharmonie am Gasteig, Munich
November 26 - 30, 1991


Bruckner - Symphony No 6 - Celibidache, MPO (1991)




Munch Philharmonic Orchestra conducted by Sergiu Celibidache
Live recording: 29 November 1991
Philharmonie am Gasteig, München

 

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オイゲン・ヨッフム

Anton Bruckner: Symphony No. 6 in A major. BRSO, Eugen Jochum. Rec. 1966

Symphonieorchester Des Bayerischen Rundfunks
Eugen Jochum

Recording: München, Residenz, Herkulessaal, 1-3 July 1966

 

 

Bruckner:symphony No,6:Jochum/Bayerischen RSO '66 original

 




Symphony No. 6 in A Major: II. Adagio. Sehr feierlich


Staatskapelle Dresden
Eugen Jochum


Bruckner: Symphony No. 6, Jochum & BavarianRSO (1966) (ノヴァーク版)


Eugen Jochum (1902-1987), Conductor
Bavarian Radio Symphony Orchestra

Rec. 3 July 1966, at Herkulessaal, in Munich (München) [Deutsche Grammophon]

 

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ヴァント

Anton Bruckner: Sinfonie Nr. 6 mit Günter Wand | NDR Elbphilharmonie Orchester


Günter Wand, Dirigent
NDR Sinfonieorchester
Schleswig-Holstein Musik Festival 1996, Musik- und Kongresshalle Lübeck

 

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ヴィルヘルム・フルトヴェングラー (1886年1月25日 - 1954年11月30日) 指揮者
全録音への youtube リンク
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14010877


Bruckner - Symphony No 6 (2nd to 4th movements) - Furtwängler, BPO (1943)
(1881 Version Ed. Robert Haas [1935])




Berlin Philharmonic Orchestra
Wilhelm Furtwängler
Recorded Alte Philharmonie, Berlin, 13-16 November, 1943