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777 音楽関係投稿集
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毎日聴くなら、モーツァルトのオペラやワーグナーの楽劇やシューベルトの歌曲よりはヘンデルのオペラやオラトリオの方が絶対にいいです。
ヤーコプス
Händel - Opera «Rinaldo» HWV7 | René Jacobs Freiburger Barockorchester
Personaggi:
Rinaldo: a nobleman of the House of Este by Vivica Genaux, mezzo-soprano
Armida, une sirene: Queen of Damascus, Argante's mistress by Inga Kalna, soprano
Almirena, une seriene: daughter of Goffredo by Miah Persson, soprano
Goffredo: Leader of the First Crusade by Lawrence Zazzo, countertenor
Argante: Saracen king of Jerusalem by James Rutherford, bass
Eustazio: brother to Goffredo by Christophe Damaux, countertenor
Mago cristiano: by Dominique Visse, countertenor
ATTO PRIMO
01.Ouverture
02. Recitativo & Aria: Delle nostre fatiche: Sovra balze scoscese
03. Recitativo: Signor, Gia dal tuo senno
04. Aria: Combatti da forte
05. Recitativo & Aria: Questi saggi consigli: Qgn'indugio
06. Chiamata/Recitativo: Signor, che delle stelle: Sulla ruota di fortuna
07. Aria: Sibilar gli angui
08. Recitativo: Goffredo, se t'arrise
09. Aria: No, no, che quest'alma
10. Recitativo & Aria: Infra dubbi di marte vieni, O cara
11. Aria: Furie terribili
12. Recitativo & Accompagnato: Come a tempo giungesti
13. Aria: Molto voglio
14. Aria: Augelletti
15. Recitativo: Adorato mio sposo
16. Duetto: Scherzano sul tuo volto
17. Recitativo & Preludio: Al valor del mio brando
18. Aria: Cara sposa
ATTO SECONDO
01. Recitativo: Ch'insolito stupore
02. Aria: Cor ingrato
03. Recitativo: Io all'ora impugno il brando
04. Aria: Col valor
05. Recitativo & Aria: Di speranza un bel raggio venti, turbini
06. Aria: Siam prossimi al porto
07. Recitativo: A quel sasso bramato
08. Aria A 2: Il vostro maggio
09. Recitativo: Qual incognita forza
10. Aria: Il tricerbero umiliato
11. Recitativo & Aria: Signor, strano ardimento! mio cor, che mi sai dir?
12. Sinfonia
13. Recitativo: Armida dispietata!
14. Aria: Lascia ch'io pianga
15. Recitativo: Tu, del mio cor reina
16. Aria: Basta che sol tu chieda
17. Recitativo: Cingetemi d'allori
18. Duetto: Fermati
19. Recitativo: Crudel, tu ch'involasti
20. Aria: Abbrucio, avvampo e fremo
21. Recitativo: Dunque i lacci d'un volto
22. Aria: Ah, crudel
23. Recitativo: Riprendiam d'almirena
24. Aria: Vo'far guerra
ATTO TERZO
01. Recitativo: Quivi par che rubelle
02. Sinfonia
03. Recitativo & Aria e Recitativo: Qui vomita cocito andate, O forti
04. Preludio
05. Aria: Sorge nel petto
06. Recitativo: Al trionfo s'affretti e' un incendio
07. Recitativo: Chiuso fra quelle mura
08. March
09. Recitativo & Duetto: In quel bosco: Al trionfo del nostro furore
10. Recitativo & Aria: Di quei strani accidenti: Bel piacere
11. Recitativo: Signor, l'oste nemica
12. Aria: Di sion, nell'alta sede
13. March & Recitativo: Se cio te in grado
14. Aria: Or la tromba
15. Recitativo: Miei fidi
16. Battaglia
17. Recitativo: Goffredo, ecco il superbo
18. Coro: Vinto e sol dalla virtu
Performers:
Premier violin: Petra Müllejans
Violins I: Brian Dean, Beatrix Hülsemann, Brigitte Täubl, Annelies van der Vegt, Gerd-Uwe Klein, Franka Palowski
Violins II: Anne Katharina Schreiber, Martina Graulich, Christa Kittel, Karin Dean, Jörn Sebastian Kuhlmann, Kathrin Tröger
Violas: Christian Goosses, Annette Schmidt, Lothar Haass, Werner Saller
Cellos: Guido Larisch, Kristin von der Goltz, Ute Petersilge
Conter-basses: James Munro, Dane Roberts
Flutes: Isabel Lehmann, Thera de Clerck
Oboes: Ann-Kathrin Brüggemann, Maike Buhrow, Katharina Arfken, Saskia Fikentscher
Bassoons: Javier Zafra, Eyal Street
Trumpets: Friedemann Immer, Francois Petit-Laurent, Ute Rothkirch, Jaroslav Roucek
Timpani: Charlie Fischer
Lute: Shizuko Noiri
Harp: Mara Galassi
Harpsichord & Organ: Nicolau de Figueiredo, Piers Maxim
Direction: René Jacobs
Assistants musician: Nicolau de Figueiredo, Piers Maxim
René Jacobs, director
Freiburger Barockorchester
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有名なアリア
タイトルロールであるリナルドのアリア「いとしい妻よ」(Cara sposa)はヘンデルの作品中で最高のアリアのひとつといわれる。
「私を泣かせてください」(Lascia ch’io pianga) (アルミレーナのアリア)は、エルサレムのイスラーム側の魔法使いの囚われの身になったアルミレーナが、敵軍の王アルガンテに求愛されても愛するリナルドへの貞節を守るため「苛酷な運命に涙を流しましょう」と歌うアリアであり、単独で歌われることも多い:
「私を泣かせてください」(Lascia ch’io pianga) (アルミレーナのアリア)
Lascia Ch'io Pianga
Sarah Brightman
Conductor, Orchestra: Paul Bateman
Composer: George Frideric Handel
Handel: Rinaldo / Act 2: Lascia ch'io pianga
Released on: 2002-01-01
Mezzo- Sopranovocalist: Cecilia Bartoli
Orchestra: Academy of Ancient Music
Conductor: Christopher Hogwood
Who sings Händel's “Lascia ch'io pianga (Lascia la spina)" best?
Which performance of Händel's "Lascia ch'io pianga (Lascia la spina)" do you prefer?
0:00 Lea Desandre
8:07 Yoshikazu Mera
11:53 Julia Lezhneva
18:35 Karina Gauvin
24:00 Cecilia Bartoli
28:51 Philippe Jaroussky
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アリア「いとしい妻よ」(Cara sposa)
Rinaldo, Aria 'Cara sposa'
キャロリン・ワトキンソン - トピック
Carolyn Watkinson
Amsterdam Bach Soloists
Jan Willem De Vriend
Handel: Rinaldo / Act 1: Aria: Cara sposa
David Daniels
Academy of Ancient Music
Christopher Hogwood
Handel: Rinaldo, HWV 7a: Cara sposa
Arion Orchestre Baroque - トピック
Arion Orchestre Baroque
Daniel Taylor
Suzie LeBlanc
Stephen Stubbs
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リナルド (オペラ) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89_(%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%A9)
『リナルド』(伊: Rinaldo) (HWV 7a/7b)は、ドイツ出身のイギリスの音楽家ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(ジョージ・フレデリック・ハンドル)の作曲したオペラである。
トルクァート・タッソによる11世紀のエルサレムを舞台にした叙事詩『解放されたエルサレム』が原作である。
ロンドンで初演された最初のヘンデルのオペラで、1711年の初演は大成功した。上演回数は1711年のシーズンで15回、ヘンデルの生前に合計53回を数える[1]。5つあるヘンデルの魔法オペラのひとつで(他の4作は『オルランド』、『アルチーナ』、『テゼオ』、『アマディージ』)、スペクタクル的な要素もふんだんに盛り込まれている。
基本データ
作曲: ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル
原作: トルクァート・タッソ作 叙事詩『解放されたエルサレム』
台本: ジャコモ・ロッシによる3幕もの
言語: イタリア語
初演: 1711年2月14日、ロンドンのヘイマーケット女王劇場
作曲の経緯
イタリアからイギリスへ
ヘンデルは1706年ごろからイタリアのローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアなどを旅行し、イタリアオペラののエッセンスを吸収することができただけではなく、自作のオペラ『アグリッピーナ』を本場ヴェネツィアで成功させることができた。1710年にはハノーファー選帝侯づきの宮廷楽長の地位を得るが、ハノーファーには居つかず、すぐに旅行に出かけ、同年末にイギリスへ渡った。
「リナルド」の製作
ロンドンでヘンデルはヘイマーケット劇場の支配人アーロン・ヒルと知り合った。ヒルはタッソーを元に脚本を書き、それをもとにジャコモ・ロッシが台本を仕立てた。ヘンデルはわずか2週間でこのオペラに作曲し、台本の作成が追いつかないほどであったという。ただしオペラのうちの15曲は過去作からの流用であった。オペラは大成功をおさめ、シーズン中に15回も上演された。ヘンデルは、シーズンが終わる1711年6月までロンドンに滞在した。
楽器編成
オーボエ2、リコーダー3、ファゴット、トランペット4.ティンパニ1対、弦5部、通奏低音(チェンバロ、リュートなど)
登場人物
当時のオペラはカストラートによって演じられていたので、アルガンテ以外は男役でも高音である。初演ではタイトルロールのリナルド役をニコリーニが歌った。
ゴッフレード(コントラルト、男装)- 第1回十字軍の指導者。
リナルド(アルト/カストラート)- 十字軍の将軍。
アルミレーナ(ソプラノ)- リナルドのいいなづけ。ゴッフレードの娘。
エウスターツィオ(アルト/カストラート)- ゴッフレードの弟。
魔法使い(アルト/カストラート)
アルガンテ(バス)
アルミーダ(ソプラノ)- ダマスコ王妃、妖術使い。
『リナルド』は何度も再演され、1731年には『リナルド』を『ロデリンダ』とともに再演しているが、この版(HWV 7b)ではセネジーノがタイトルロールを歌い、ゴッフレードはテノール、アルガンテはアルト歌手が歌った。
あらすじ
第1幕
第1回十字軍はシオン(エルサレム)の征服を目前にしていた。十字軍の英雄リナルドは、軍を率いるゴッフレードの娘アルミレーナを愛していた。
ファンファーレとともに使者が現れ、サラセン人のエルサレム王アルガンテの訪問を告げる。アルガンテは3日間の停戦を提案し、ゴッフレードはそれを受け入れる。アルガンテが頼りにするのは、愛する魔女のアルミーダであった。アルミーダは敵にリナルドさえいなければこちらに勝機があると言う。
アルミレーナとリナルドが愛の二重唱を歌っているところに突然アルミーダが出現し、怪物を率いてアルミレーナを略奪する。リナルドは長大な絶望のアリア(Cara sposa)を歌う。やってきたゴッフレードとエウスタツィオの兄弟にリナルドは事情を話すが、アルミレーナを取り戻すために山の洞窟に住む魔法使いの力を借りることにする。リナルドの激しい技巧的なアリア(Venti, turbini, prestate)で幕がおりる。
第2幕
リナルド、ゴッフレード、エウスタツィオの3人が魔法使いのところに旅する途中、海のそばを通りかかると、アルミーダの手下である2人の女の妖精たちが現れてリナルドを誘惑する。リナルドはゴッフレードらが止めるのをきかず、アルミレーナに会いに行こうと舟に乗って去る。
アルミーダの館にとらわれたアルミレーナをアルガンテは愛するが、彼女を解放することはできないと言う。それを聞いたアルミレーナは「では私を泣かせてください」と歌う(Lascia ch'io pianga)。
アルミーダの宮殿まで連れて行かれたリナルドはアルミーダに屈せず、ふたりは激しい二重唱を歌う。アルミーダは敵であるリナルドに好意を持つ。アルミーダはアルミレーナに化けてリナルドをだまそうとするが、リナルドはかろうじて逃れる。残されたアルミーダはリナルドを屈服させるか殺すかしようとするが、ためらって苦しむ(Ah! Crudel)。
アルミーダは再びアルミレーナに化けるが、そこへアルガンテがやってきて愛を語るので、怒ったアルミーダは正体を現す。アルミーダの怒りのアリア(Vo' far guerra, e vincer voglio)で幕がおりる。
第3幕
ゴッフレードとエウスタツィオはようやく魔法使いの住む洞窟に到着する。アルミーダの館は怪物によって守られているために人間は近づくことができないが、魔法使いは怪物の力を奪うための魔法の杖を授ける。
アルミーダがアルミレーナを殺そうとしているところにゴッフレードらが現れてリナルドとアルミレーナを救出する。一方アルミーダとアルガンテは和解し、敵を愛したのは一時の過ちであったとして、十字軍と戦う準備をする。軍楽を模した勇壮なシンフォニアが響き、エウスタツィオが敵の接近を伝える。リナルドは雄々しく戦い、敵に打ち勝つ(戦いの様子は器楽によって表現される)。アルガンテとアルミーダは捕えられる。
ゴッフレードはリナルドの活躍を称賛し、アルミレーナとの結婚を祝う。アルミーダはキリスト教に改宗することを誓い、アルガンテともども解放される。 全員の合唱によって幕がおりる。
有名なアリア
タイトルロールであるリナルドのアリア「いとしい妻よ」(Cara sposa)はヘンデルの作品中で最高のアリアのひとつといわれる。
「私を泣かせてください」(Lascia ch’io pianga) (アルミレーナのアリア)は、エルサレムのイスラーム側の魔法使いの囚われの身になったアルミレーナが、敵軍の王アルガンテに求愛されても愛するリナルドへの貞節を守るため「苛酷な運命に涙を流しましょう」と歌うアリアであり、単独で歌われることも多い。この曲も本作の多くのアリア同様、ハンブルク時代に書かれたオペラ『アルミーラ』からの転用であり(第3幕第3場、サラバンド)、また1707年にローマで作曲されたイタリア語によるオラトリオ『時と悟りの勝利』のアリア Lascia la spinaの改作である。19世紀のイタリアの音楽学者アレッサンドロ・パリゾッティが17、18世紀のオペラや宗教曲のアリアを編曲、編集し、1914年にリコルディ社から出版した“Arie antiche”(古典アリア集)に含まれていたため、日本では“Arie antiche”を基にしたイタリア歌曲集を通して知られており、テレビドラマ『牡丹と薔薇』では岡本知高が歌ったものがテーマ曲として使用された。
作品の評価
ヘンデルが本作を発表した頃のロンドンは、ヘンリー・パーセル以来のイギリス音楽が停滞していた時期であると同時に、イタリア・オペラが少しずつ上演されていた時期であった。そのような時期に、イタリア帰りのヘンデルによるイタリア・オペラの形式をとった本作は、ロンドン市民に好意的に受け入れられた。そして、イギリスでのイタリア・オペラの地位を磐石なものにするのに大きな役割を果たした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89_(%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%A9)
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リナルド・ヘンデルのイギリスの出世作・私を泣かせてください
https://opera-diva.com/rinaldo/
アリア「私を泣かせてください」が非常に有名なのに、オペラとしてはそれほどでもないというオペラ「リナルド」について書いてみたいと思います。
作曲はヘンデルです。
この有名なアリアは実はもともとは別のオペラのために書かれたものです。
当時は転用が自由に行われていた時代。
今回はそんなオペラ「リナルド」についてです。
ヘンデルのイギリスでの出世作
バロックオペラの作曲家といえば現在必ず筆頭に上がってくるのがヘンデルじゃないかと思います。
楽器が違うというのもあると思いますが。
リナルドはイタリア語のオペラなのですが、実はヘンデルってドイツ生まれの人なんですよね。
バロックオペラってイタリア語なのにドイツ人のヘンデルの作品が一番有名になっているっていうことなんです。
これって本家イタリアにとってはどうなんだろう?って思うのですが…。
バロックオペラの作曲家はイタリアにも山ほどいたのにヘンデルほど有名な作曲家って今となってはいないと思うし‥。
しかもこのリナルドは初演もイタリアでなくイギリスなんですよね。
つまり、リナルドってひとことで言うなら
ドイツ人のヘンデルがイタリア形式のバロックオペラを作ってイギリスで成功させた作品。
といえると思います。
ハンブルクのドイツオペラでも書いたのですが、ドイツってもともとドイツ語のオペラがあったんですよね。
その中心地だったのがハンブルクです。
ヘンデルももともとはハンブルクでドイツらしいオペラを作っていたんですが、その後イタリア形式のオペラを作るようになり、イギリスにわたって成功。
その後はずっとイギリスで過ごした人なんですよね。
リナルドの中の多くのアリアはそんなヘンデルが、ハンブルク時代に作ったアリアの転用で
有名な「私を泣かせてください」もその一つ。
「アルミーラ」というオペラの中の一節なのです。
なんと19歳の時に作っているんですよね。
あの名曲をヘンデルは19歳で作っていたってちょっと驚きじゃないですか!。
また、現在は同じ曲を複数のオペラに使うなんてありえないことだけど
当時はありありで、ロッシーニの時代の頃もまだそうだったのです。
ハンブルクのオペラ文化はその後廃れちゃうのですが、部分的に転用した結果イギリスで日の目を見て、今まで残っているというのは、現在の私たち側からしたらありがたいことだなとも思いますね。
もともとは叙事詩
リナルドって、原作はタッソという人が書いた叙事詩「エルサレムの解放」です。
叙事詩っていうのは歴史的な話や英雄伝などをありのままに詩の形式で伝えているものですね。
11世紀の十字軍とエルサレムの回復にまつわる一連のストーリーで、
実はこの中にある騎士と魔法使い、島に連れていく、好きになる
というくだりを見ると、なんだか聞いたことあるような話で、何かに似てるなあと思い…。
そうそうヘンデルの「アルチーナ」っていうオペラが似たような設定じゃなかったっけ?と。
実はヘンデルのアルチーナの原作というのは「狂えるオルランド」っていうこちらも叙事詩なんですけど
「エルサレムの解放」は多分にこの「狂えるオルランド」の影響を受けていたらしいのです。
似ている内容があるということですね。
なるほど、だからかあと思ったわけです。
両方ともルネッサンス期の作品ですけど、
「狂えるオルランド」は1516年なのでこちらの方が少し時代が古く、
「エルサレムの解放」は1581年のもの。
どうも「狂えるオルランド」はルネッサンス期にかなり有名な書物になっていたらしいんですよね。
そしてオペラの方はリナルドが1711年の初演で、アルチーナが1735年の初演なのでアルチーナが後なんですが。
どちらもヘンデルの作品です。
取り上げている部分が違うので二つのオペラのストーリーは違いますが、ヘンデルってルネッサンス期の叙事詩がお気に入りだった?と思ったものの
ジュリアス・シーザーとかセルセとか紀元前の題材のものも作ってるからそうでもないか‥。
それにしても当時イギリスでイタリア語のオペラをやっておもしろかったんだろうか?とこれは素朴な疑問。
当時は今みたいに便利な字幕も無いだろうし。
そのあとイギリスはオペラ不毛地帯になっちゃうし‥。
まあそれはさておき、数あるイタリアのバロックオペラを退けて今も残っているヘンデルのオペラの良さっていうのは、やっぱり音楽じゃないかと思うんですよね。
きれいなんですよね、いつ聴いても。そして長いけどそんなに飽きないです。
リナルドの特徴と見どころ
ヘンデルの頃のオペラに共通している特徴は私流に言えば
- やたら高い声が多い
- 女か男かわかりずらい
この二点。
まずカストラートやカウンターテナーが出てきて超高音で歌っていたオペラなので、全体に音域が皆高いのです。
加えて服装もバロックは男女ともにふわふわした白系が多くて、男性もスカートみたいな服を来ていたりするし
髪型もクルクルしたカツラをかぶっていたり、男性も長髪だったりするので、
うーむ、これは男?女?どっちだろう
と判別にしばし時間がかかるのです。
その上カストラートがいない現代では、英雄役をメゾやアルトが担当するのでさらにごちゃごちゃになるというわけです。
その点ヴェルディとかプッチーニのオペラはすぐにわかりますよね。
これってバロックオペラの特徴じゃないかと常々思ってます。
不思議な世界ですよねえ。
リナルドについてもそうで
- ゴッフレート十字軍の司令官(男性役)・・アルトまたはカウンターテナー
- エウスターツィオ(男性役)・・アルトまたはカウンターテナー
- リナルドの恋人アルミレーナ(女性役)・・ソプラノ
- 女魔術師アルミーダ(女性役)・・ソプラノ
バロックの場合はっきりと歌手の音域の指定がなかったらしく、これはあくまで例なのですが
見てわかるように主要な役は全て声が女性音域なんですよね。
つまり高い声ばかり。
へたしたらほぼ女性歌手ばかりということもありうるわけです。
バスとかバリトンが主要な役をやるようになるのってもう少しあとのオペラブッファがもっと出てきてからなんですけど
バロック時代のオペラってほんとに低い声の存在感が薄い。
バス歌手が主役をやるなんてありえないっていう感じだったんでしょうね。
というかそういう時代だから男性音域の歌手はそんなに育っていなかったらしく、テノールすら今みたいにはいなかったとか。
なぜ当時はそれほど高い声が求められたのかはいつも不思議なんですよね。低い声も良いのに‥。
もう一つ、イギリスって昔からカウンターテナーの歴史が根付いていたので、
おそらくカストラートだけじゃなくカウンターテナーもオペラによく使ってたらしいのです。
現代の配役を見てもカウンターテナーと書かれている演目が多いのは
もともと初演の当時からカウンターテナーがよく出ていたんだろうなと、そんなところはイギリスならではの気がします。
そんなわけで、ヘンデルのオペラを見る時の見どころはカウンターテナーが出るので、その声を聞けること。
カウンターテナーが出るオペラってそもそも少ないのに、リナルドは二人以上出る可能性があります。
これって私なんかはワクワクもので、リナルドの見どころだと思います。
リナルド簡単あらすじ
リナルドって結構長いんですよね。
3幕あってそれぞれが約一時間程度あります。
あまり上演されないのはそのせいもあるかも。
19時から開始したら劇場の使用時間以内に終わらない可能性がありますよね。
では簡単あらすじを。
<リナルド簡単あらすじ>
時代は十字軍の頃。
十字軍の総司令官はゴッフレート。
そしてリナルドは十字軍の若き騎士で、ゴッフレートの娘のアルミレーナと相思相愛。
次の遠征がうまくいけば二人の結婚を認めてもらえることになり喜ぶ二人。
そこへ敵のイスラムの王アルガンテが休戦を求めてやってくるのですが、
実はアルガンテは恋人で妖術使いのアルミーダを使って十字軍を惑わす作戦なのです。
アルミーダは妖術でアルミレーナを連れ去ったため、リナルドは魔法の洞窟に救いに行きます。
連れてこられたアルミレーナをみたアルガンテはその美しさに言いよりますがその時に
私を放っておいて、と歌うのが有名なあの「私を泣かせてください」のアリア。
そこへリナルドがやってきて恋人を返せと。
ところが今度はアルミーダが凛々しいリナルドを見て敵なのに好きになってしまい、気を引こうとアルミレーナに変身して言いよる始末。
アルミレーナに変身している時に、それとは知らずアルガンテが言い寄ってきて、アルミーダなんか捨てるからとまで言ってしまいます。
怒ったアルミーダが元の姿に戻り不実をなじりますが、好きになったものはしょうがないと居直るアルガンテ。(まるで不倫のドタバタ笑)
一方ゴッフレートは魔法の棒を携えて二人を救いに洞窟へやってきます。
魔法は溶けて二人は救われ、アルガンテとアルミーダもお互い浮気心が出ただけねと仲直り。
最終的にはアルガンテとアルミーダはキリスト教に改宗して許され、アルミレーナとリナルドも結ばれてめでたしめでたし。
というあらすじです。
原作や他の作品でも度々出てくるのはアルミレーナよりも魔法使いのアルミーダの方で、アルミーダが敵のリナルドを好きになってしまうというのがこのお話のおもしろいところだと思います。