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スマホやノートパソコンを使っていると失明する
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【Windows 10・11】ブルーライトカットの設定方法!
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エレナ・ゲルハルト(1883年11月11日 - 1961年1月11日) 女性歌手
エレナ・ゲルハルト『シューベルト 冬の旅 8曲 』
Elena Gerhardt: In a Recital of Lieder by Schubert - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kYf6Gqf4t_LTcmxV1CJRSKRDsEvJ8Tv2I
E. Gerhardt, L. Lehmann - YouTube
エレナ・ゲルハルト、ロッテ・レーマン
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg
エレナ・ゲルハルト、ロッテ・レーマン、エリーザベト・シューマン
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJOBl5D_b9781C6fg_lXqEHa
https://www.youtube.com/watch?v=0XxMppYUoFA
Elena Gerhardt_" Gute Nacht " おやすみ (Schubert : Die Winterreise)
https://www.youtube.com/watch?v=EcRJ6foMdGg&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=11
Elena Gerhardt - Der Leiermann 辻音楽師 (Schubert : Winterreise-#24)
https://www.youtube.com/watch?v=CHL6sg-Dbh8&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg
Elena Gerhardt_ " Der Lindenbaum " 菩提樹(Schubert : Die Winterreise)
https://www.youtube.com/watch?v=r4HIR6uxAPE&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=12
Elena Gerhardt_ Schubert : Wasserflut あふるる涙 (冬の旅)
https://www.youtube.com/watch?v=dGET678nLBg&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=7
Elena Gerhardt_ Schubert : Frühlingstraum 春の夢 (冬の旅)
https://www.youtube.com/watch?v=3AbOSIglLo8&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=6
Elena Gerhardt - Die Post 郵便馬車 (Schubert : Winterreise-#13)
https://www.youtube.com/watch?v=9Dglx4XI65M&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=4
Elena Gerhardt - Die Krähe からす (Schubert : Winterreise-#15)
https://www.youtube.com/watch?v=RC5QdLazKM4&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=3
Elena Gerhardt - Der Wegweiser 道しるべ (Schubert : Winterreise-#20)
https://www.youtube.com/watch?v=IflMYo2yGWo&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=2
Piano ; Coenraad V. Bos
78rpm / Victor-1342(46837), recorded in 1928
on HMV-163 gramophone
https://www.youtube.com/watch?v=M2M-_Lk8NN8
ゲルハルトの電気録音その1
それで、前報の続きとして、電気録音のリストを作る気になった。 ただし、とりあえず、彼女の録音のピークといわれている1929年までである。
ソースは前回と同じ、Alan KellyとIan Cosensによるディスコグラフィーである。
ゲルハルトは1928年、シューベルトの没後100周年に、V. Bosと「冬の旅」全24曲のうち8曲を録音したアルバムを出した。
写真は、1927年録音の「郵便馬車」である。裏面の「烏」ともども、ノーブルな歌唱が素晴らしい。全曲を残してくれなかったのが残念である。
リストの○印は、くだんの復刻CD所収の曲である。「冬の旅」は8曲全部収められている。
カタログ番号1000番台はVictor10インチ、6000、7000番台はVictor12インチである。また、*印は発売マトリクスである。
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Elena Gerhardt: In a Recital of Lieder by Schubert - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kYf6Gqf4t_LTcmxV1CJRSKRDsEvJ8Tv2I
Elena Gerhardt Sings Lieder by Schubert, Schumann, Brahms & Wolf, Vol. 2 (1939-1948) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_m7XmK2PqXeHffKA4TcCu7PW9v2vMt5VDw
Die schöne Müllerin D 795 美しき水車小屋の娘
Elena Gerhardt - Schubert : Wohin ? 何処へ (1927)
https://www.youtube.com/watch?v=X_LvHGVSmOQ&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=45
Piano acc. by Coenraad V. Bos
recorded 3/11, 1927
78rpm / Jpn Victor - DA-1219, on HMV-163 gramophone
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Elena Gerhardt - Schubert : "Auf dem Wasser zu singen "
https://www.youtube.com/watch?v=QxAq-OgEwL0&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=5
piano : Paula Hegner
78rpm /Victor, ND-196(CC-7913)
on HMV-163 gramophone
Auf dem Wasser zu singen D774 水の上で歌う
Friedrich Leopold Graf zu Stolberg フリートリッヒ・シュトルベルク
Elena Gerhardt_ Schubert : " LITANEI " 連祷 D.343
https://www.youtube.com/watch?v=1vD4AvBUP78&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=8
Piano ; Paula Hegner
78rpm / Victor, D-1462 B
recorded in 1926
on HMV-163 gramophne
Litanei auf das Fest Aller Seelen D343 万霊節の連祷
Johann Georg Jacobi ヨハン・ゲオルク・ヤコービ
Elena Gerhardt_ Schubert : Romanze aus Rosamunde, D 797
https://www.youtube.com/watch?v=d_WSwR_sWVk&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=9
Piano ; Coenraad V. Bos
78rpm / Victor, D-1462
on HMV-163 gramophone
Elena Gerhardt_ Schubert : "Gretchen am Spinnrade" 糸を紡ぐグレートヒェン D.118
https://www.youtube.com/watch?v=fpTW3V5Q0x4&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=10
Elena Gerhardt (1883 - 1961)
piano : Paula Hegner
78rpm /Victor, ND-196(CC-7885)
on HMV-163 gramophone
Gretchen am Spinnrade D118 糸を紡ぐグレートヒェン
Johann Wolfgang von Goethe ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
Elena Gerhardt - Schubert : Im Frühling 春に (1928)
https://www.youtube.com/watch?v=CYhyNP61WGQ&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=43
Piano acc. by Coenraad V. Bos
recorded 5/11, 1928
78rpm / Jpn Victor - JD-207(CC-12972), on HMV-163 gramophone
Im Frühling, D882 春に (Ernst Konrad Friedrich Schulze )
Elena Gerhardt - Schubert : Der Musensohn, Das Rosenband (1928)
https://www.youtube.com/watch?v=TrznXNs990s&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=44
Piano acc. by Coenraad V. Bos
recorded 5/11, 1928
78rpm / Jpn Victor - JD-207(CC-12971), on HMV-163 gramophone
「ミューズの子 D764(Der Musensohn D764)」
Elena Gerhardt - Schubert : Die Forelle (The Trout 鱒)
https://www.youtube.com/watch?v=HosQo7gIjp0&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=60
Piano acc. by Paula Hagner
78rpm / Jpn Victor - JF-4 (BB 9436-1)
on HMV-163 gramophone
Die Forelle D550 ます
Christian Friedrich Daniel Schubart クリスティアン・フリードリッヒ・ダニエル・シューバルト
エレナ・ゲルハルト(Elena Gerhardt, 1883年11月11日 - 1961年1月11日は、ドイツのメゾソプラノ歌手。
ライプツィヒ近郊コネヴィツの生まれ。ライプツィヒ音楽院のマリー・ヘドモンドの下で声楽を学び、当時音楽院の院長だったアルトゥール・ニキシュに認められ、20歳の誕生日にニキシュの伴奏でデビューを飾った。
1905年には、ライプツィヒ歌劇場でアンブロワーズ・トマの《ミニョン》とジュール・マスネの《ウェルテル》を歌い、オペラデビューも果たしたが、以後オペラには出演していない。
1906年にロンドン、1907年にパリ、1909年にモスクワへと演奏旅行し、国際的名声を確立した。1933年からロンドンを拠点に活動するようになり、1947年のリヴァプールでのリサイタルを最後に引退した。ロンドンにて没。
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クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #12~エレナ・ゲルハルト 1904年のアコースティック録音~
ドイツのメゾ・ソプラノ、エレナ・ゲルハルト(Elena Gerhardt, 1883年11月11日 - 1961年1月11日)。
エレナ・ゲルハルト
ライプツィヒ近郊に生まれ、ライプツィヒ音楽院で学ぶ。
当時音楽院の院長だったのは、かの指揮界の巨匠、アルトゥール・ニキシュ。
ゲルハルトは20歳の誕生日にニキシュの伴奏で歌手デビューを飾った。
またその直前には、ニキシュのピアノ伴奏で『鍛冶屋 』『甲斐なきセレナーデ 』(以上ブラームス)、『想い出ずる小さな歌』(ブンゲルト)、『友人』」(ヴォルフ)の録音も行っている。
これ以上の船出はあろうか?
そして1905年には、ライプツィヒ歌劇場でトマ『ミニョン』とマスネ『ウェルテル』でオペラ・デビュー。
しかしその後はオペラには一切出演せず、専らリート歌手として活動した。
理由は何であれ、キャリアをスタートしたばかりの若い歌手がオペラの道を自ら断ずるというのは、当時としては非常に稀なことだと言っていい。
しかし、シューベルト、シューマン、ブラームス、ヴォルフ、R.シュトラウスなど、ドイツ・リートの神髄を、その深く陰影に富んだ歌声で聴かせた。
録音は決して多いとは言えないが、現在でも復刻CDでほぼその全録音を聴くことができる。
L.レーマン、E.シューマン
世代的には同い年の名ソプラノ、ロッテ・レーマン(1888 - 1976)とエリーザベト・シューマン(1888 - 1952)より5歳年上。
リートのレパートリーは当然重複していたし、現在と比較してソプラノとメゾ・ソプラノの違いがそれほど明確ではなかった時代に、この3名がドイツ・オーストリアの音楽界で活躍していたと思うと、眩暈がする。
1927年3月9日、11日、24日、ゲルハルトは女声としては恐らく史上初めて、シューベルトの『冬の旅』のまとまった(8曲抜粋)録音を残した。レーマンが全曲を録音するのは、13年後の1940年だ。
ゲルハルトの『冬の旅』は、バス・バリトンの逞しい声で歌われるそれより、その切実さにより、逆に底なしの沼へと誘われるような感覚を催させる。最終曲『辻音楽師』などは確実に『死』だ。
【ターンテーブル動画】
今回はそれからさらに遡ること23年、1904年4月8日、つまり20歳でデビューした直後の、シューマンとシューベルトの有名な2曲を収めたアコースティック録音による 12inchの78rpm。
シューマンは『くるみの木』、そしてシューベルトは『魔王』。
そう言われなければ20歳とは到底思えない声の深みと言葉の掘り下げ方、そして厳格でありながらも、テンポの微妙な揺らぎなど、完成しきった歌に聴こえる。しかしそこはやはり20歳、老練な感じはしない。
これは掛け値なしの名盤だ。
https://note.com/bach_kantaten/n/nb0724571f190
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エレナ・ゲルハルト シューベルト『音楽に寄せて』(1924)
2023年8月17日
https://note.com/bach_kantaten/n/n7adc9fd57745

HMV-102と女声ドイツ・リートの旅。
旧吹き込み時代から電気録音時代に渡り、「ドイツ・リートのメゾ・ソプラノ」と言えば質・量ともこの人の右に出る者はいなかった。
エレナ・ゲルハルト(Elena Gerhardt, 1883年11月11日 - 1961年1月11日)。

キャリア最初期にライプツィヒでオペラ出演の経験が僅かにあるが、その生涯の全てをドイツ・リートに捧げたと言っても過言でない。
『音楽に寄せて』Op.88-4 D547。

「音楽」を擬人化して、それによって厳しい人生を潜り抜けることができた、という音楽への感謝の歌。
しかしショーバーが書いた詩には、「Kunst(文化)」という言葉はあっても「Musik」という言葉はない。
ゲルハルトの凛とした佇まいは如何ほどか。
音楽を愛する全ての者に捧げられたシューベルトの傑作。
1924年5月29日、ロンドンでのアコースティック録音。
ピアノはハロルド・クラクストン。
盤面が赤茶色なのはSP盤で主原料であるシェラック樹脂の色が赤褐色で、通常はそこにマグネシウム等を配合するため黒色となるが、この盤はそれを行っていないため、シェラックの色がそのまま出る。
ヴォカリオン盤ではよく見かける規格。

https://note.com/bach_kantaten/n/n7adc9fd57745
『音楽に寄せて』Op.88-4 D547
F.Schubert "An die Musik"_Elena Gerhardt, mezzo soprno_Vocalion A-38017_Recorded May 29, 1924 - YouTube
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クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #108~エレナ・ゲルハルト シューベルト『糸を紡ぐグレートヒェン』『水の上で歌う』(1926年2月)
ドイツのメゾ・ソプラノ、エレナ・ゲルハルト(Elena Gerhardt, 1883年11月11日 - 1961年1月11日)。
彼女が1926年2月に英グラモフォンがあったヘイズのスタジオでレコーディングしたシューベルトの『糸を紡ぐグレートヒェン』(2月11日)『水の上で歌う』(2月16日)。ピアノはポーラ・ヘグナー。
まさしく拙宅に鎮座するクレデンザ蓄音機と同い年。
それまで集音器(ラッパ)に向かって演奏された音がそのまま録音され、溝に刻まれたアコースティック録音から、現在同様マイクで収録、増幅され溝に刻まれた電気録音に78rpmの制作が移っていったのが1925年。
クレデンザはそんな電気録音された78rpmを豊かに再現することを念頭に制作された大型蓄音機。
ゲルハルトはアコースティック録音も残しているが、1926年から29年にかけてシューベルトを中心にドイツ・リートの録音を集中的に行っている。
その中には女声による史上初のシューベルト『冬の旅』(8曲抜粋。女声による全曲の録音は、1935年10月17日ロンドン、アビー・ロード EMI第3スタジオで行われたロッテ・レーマンによるものまで待たなければいけなかった)の録音も含まれていた。
ソプラノではなく、メゾ・ソプラノ、そしてキャリア・スタート時に一瞬オペラにも出演したが、すぐにリート専門の歌手となったエレナ・ゲルハルトのシューベルトは、同じくシューベルトのリート録音を数多く残したソプラノ、ロッテ・レーマン、そしてエリーザベト・シューマンのそれと印象が大きく異なる。
その声が描く世界は、寧ろゲルハルト・ヒュッシュやディートリヒ・フィッシャー=ディースカウのバリトン・ボイスに通じるものがある。
より陰影の幅が広く、深い。
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ゲルハルトの電気録音その2

前報に引き続き、Linda Austwickによるバイオグラフィー、Desmond Shawe-Taylorによる録音解説、およびAlan Kelly & Ian Cosensによるディスコグラフィーをもとに、ゲルハルトの電気録音後期のセッションをリストアップする。
後期は、1931年のヴォルフ歌曲集(31-34)と、1939年(36-38)、および1947,48年(39-41)の、2つのプライベート録音に大別される。
ヴォルフ協会第1巻は、1932年4月に発売された12インチ6枚組のアルバムで、500部の予約のうち111部が日本からのものであったと、昭和6年当時の日本人のドイツ・リート好きが推し量られるエピソードが有名である。
東芝から復刻CDが出ているが、声に若いときのような瑞々しさはないものの、スタイルや声質の絶妙なコントロールにより、曲の表情が千変万化するさまを堪能できる。
なお、電気録音は1925年以来、着実に進歩しているようで、1930年代初めには、ほぼ完成の域に達していたのではないかと思われるほど、特にピアノの音の粒立ちが美しく、立体的に響いて素晴らしい。
1939年、ゲルハルトは、グラモフォン誌コレクターズ・コーナーの協力を得て、ブラームス、シューベルト、ヴォルフの10インチ6枚のプライベート・アルバムを作った。伴奏はジェラルド・ムーアである。
第2次大戦の戦雲がヨーロッパを暗く覆いはじめた頃、ヒトラーの台頭から逃れてロンドンに住んでいたゲルハルトの音楽活動は、ちょうど第1次大戦前夜のように、再び不自由なものになりつつあった。特にドイツ語で歌うコンサートは開催できない雰囲気であった。
そんな背景もあり、HMVも積極的には発売できなかったドイツ・リート集を、プライベート録音という形で予約販売したのであろう。 200セットを超える予約があったそうで、ロンドンとニューヨークの特別なディーラーを通じて頒布された。
この時、ゲルハルト56歳、若い頃の弾むような躍動感は期待できないが、ゆったりとした堂々たる歌いっぷりである。
写真は、1970年代の初め頃、秘曲洞から頒布された、この録音の復刻LPである。
不思議なことに、リストにあるシューベルトの子守歌が入っていなくて、その代わりに、ブラームスの"Dionysisch"が入っている。同曲は下記のリストのどこにも見られない。これがどこから来たのか、謎である。
これを作られた秘曲洞主人、光悦孤士こと砂田観二さんに聞いてみたいが、まだご存命であろうか?
1947,48年、ゲルハルトは引退間際に、2度目のプライベート録音を行った。シューマンの「女の愛と生涯」、12インチ3枚、前回同様、ジェラルド・ムーアの伴奏である。 これは販売されずに、引退記念として、友人、知己に配られたらしい。
ゲルハルトの白鳥の歌であり、シューマンの世界への深い洞察と共感は感じられるものの、物理的には、音程や声の安定性がもはや彼女の要求に答えられなかったそうで、これは聴かない方が良さそうだ。
これで、エレナ・ゲルハルトの電気録音篇は終了する。
このほかに、ゲルハルトは、1930年代から40年代にかけて、BBCで23回のラジオ放送を行い、一部はアセテート録音が残っているようであるが、聴いたこともないので、割愛する。(了)
エレナ・ゲルハルト - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%82%A8%E3%83%AC%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%88&sp=CAI%253D
Elena Gerhardt - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Elena+Gerhardt&sp=CAI%253D
エレナ・ゲルハルト - トピック - YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCCfDEuC-LumlgnodDo6q-Ug
Elena Gerhardt - YouTube
作成者: CMSKGramophone
https://www.youtube.com/playlist?list=PLX1jY_Fu4OHW15d6XhwxSuMBoiL6V9nOH
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ブラームス
Elena Gerhardt - Brahms : Geistliches Wiegenlied 聖なる子守歌 Op.91-2 (1927)
https://www.youtube.com/watch?v=fryo859H-qE&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=47
Piano acc. Coenraad V. Bos
78rpm / Jpn Victor / JS-6 B(CC-10439), recorded in 1927
on HMV-163 gramophone
Elena Gerhardt - Brahms : Auf dem Kirchhofe (In the Church Yard) 教会の庭で Op.105-4 - 1929
https://www.youtube.com/watch?v=He1MyZSdMTs&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=48
Piano acc. ; Harold Craxton
78rpm / Jpn Victor / JD-73-B(CC-16209), recorded in 1929
on HMV-163 gramophone
Elena Gerhardt - Brahms : Vor dem Fenster 窓辺で Op.14 - 1
https://www.youtube.com/watch?v=Zj_1IVJiNMs&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=59
Piano acc. by Paula Hagner
78rpm / Jpn Victor - JF-4 (BB 9436-1)
on HMV-163 gramophone
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ヴォルフ
Elena Gerhardt - Wolf : Verborgenheit (Secrecy) 隠遁 - 1929
https://www.youtube.com/watch?v=ztXNyw3QhHY&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=49
Piano acc. Coenraad V. Bos
78rpm / Jpn Victor / DA-1219-B, recorded in 1929
on HMV-163 gramophone
フーゴー・ヴォルフの歌曲 レコード史上記念碑的録音
EMI。CHS5 66640 2(5CD)・・・「ヴォルフ協会」全録音
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ヴォルフの歌曲集の記念碑的録音がCD化された。
EMIの名プロデューサーにしてシュヴァルツコップの旦那であるウォルター・レッグの戦前の大仕事、「フーゴー・ヴォルフ協会」の全145曲の録音が ABBEY ROAD TECHNOLOGY 処理されて5枚組で発売されたのである。エレナ・ゲルハルト、ティアナ・レムニッツ、マルタ・フックス、アレクサンダー・キプニス、ゲルハルト・ヒュッシュ、カール・エルプ、ヘルゲ・ロスヴェンゲ、ヘルベルト・ヤンセン、ルートヴィヒ・ヴェーバー、フリードリヒ・ショルなどといった名歌手たちを使って、1931年~38年にかけて全6巻に分けて発売された録音である。ピアノもジェラルド・ムーア、ハンス・ウド・ミュラー、ミヒャエル・ラウヒァイゼンなどといった人々である。
当時、ヨーロッパだけでは全く予約数が足りず企画倒れになってしまうところを、日本からの相当数の予約によってプレスが実現したというエピソードは有名だが、それは企画第1巻のエレナ・ゲルハルト(MS)が歌った分についての話である。
後の巻は、上にあげた他の歌手たちが歌っているのだが、とにかくヴォルフなどという作曲家の歌曲が、そんなに売れるハズがないのは、今も昔も変わりはない。つまり上のエピソードは、如何にエレナ・ゲルハルトが偉大だったか、ということなのである。この企画でも1巻まるまる一人で歌っているのは彼女だけである。レナ・ゲルハルトの芸術・・・・アート・ユニオン(株)発売 東芝EMI製作 ARND-2007/8
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実は、上の「ヴォルフ協会」第1巻のゲルハルトの歌ったものは、日本では既に1993年に復刻CD化されていた。この2枚組のうちの1枚がそれである。ピアノはケンラード・ヴァン・ボス。
しかし、私がこのセットを購入した動機は、2枚組のうちのもう1枚のほうにあった。
ゲルハルトがあの不滅の大指揮者アルトゥール・ニキシュのピアノ伴奏で1907~11年に録音したものを聴きたかったのである。シューベルト、シューマン、ブラームスに混じってそこにもヴォルフの歌曲が4曲含まれているが、のちの「協会」録音とだぶっているのは「郷愁」1曲だけである。「彼女こそ本当のメゾ・ソプラノ」という気がする。高音から低音まで、実にムラのないすばらしい声である。発声法も、現在の耳で聴いても全く古めかしさを感じないどころか、これぞ「模範的」と言いたくなる。私は大学時代に合唱団に所属し発声法を学んだため、歌手のレコードを聴くとその声がどんな具合に発せられているかが分かってしまうのだが、このゲルハルトの声を聴くと、横隔膜が完璧に息の流れをコントロールしていることが手にとるように分かる。http://classic.music.coocan.jp/vocal/wolf/wolf.htm
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レーガー
Elena Gerhardt - Reger : Mariae Wiegenlied マリアの子守歌 Op.76-52(1927)
https://www.youtube.com/watch?v=0qxbstq7fxY&list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg&index=46
Piano acc. Coenraad V. Bos
78rpm / Jpn Victor / JS-6 A(CC-10436), recorded in 1927
on HMV-163 gramophone
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エレナ・ゲルハルトの『シューベルト 冬の旅 』は録音が古過ぎ、しかも8曲だけなので、他の有名歌手のシューベルト録音についても触れておきます:
ロッテ・レーマン 1935年 SP復刻盤 『シューベルト 冬の旅 』
Lotte Lehmann Winterreise uchukyoku1 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Lotte+Lehmann+Winterreise++uchukyoku1
Piano ; Paul Ulanowsky
78rpm / Jpn Columbia, S-30036(CO-29948)
on HMV-163 gramophone
E. Gerhardt, L. Lehmann - YouTube
エレナ・ゲルハルト、ロッテ・レーマン
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg
エレナ・ゲルハルト、ロッテ・レーマン、エリーザベト・シューマン
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJOBl5D_b9781C6fg_lXqEHa
冬の旅
Schubert Die Winterreise - LOTTE LEHMANN 2
SCHUBERT
Songs from Die Winterreise (Volume 1)
LOTTE LEHMANN (Soprano)
accompanied by
Paul Ulanowsky at the piano
GUTE NACHT ("Good Night")
(Die Winterreise, No. 1)
Schubert
LOTTE LEHMANN (Soprano)
accompanied by Paul Ulanowsky at the piano
WASSERFLUT ("The Watercourse")
(Die Winterreise, No. 6)
LETZTE HOFFNUNG ("Last Hope")
(Die Winterreise, No. 16)
DIE WETTERFAHNE ("The Weathervane")
(Die Winterreise, No. 2)
AUF DEM FLUSSE (On The River")
(Die Winterreise, No. 7)
RAST ("Rest")
(Die Winterreise, No. 10)
FRÜHLINGSTRAUM ("Spring Dream")
(Die Winterreise, No. 11)
Schubert Die Winterreise - LOTTE LEHMANN 1
Die Winterreise (The Wintry Road)
(Eleven Songs)
DIE EINTERREISE (The Winter Journey)
13. Die Post (The Post)
18. Der Stürmische Morgen (The Stormy Morning)
(Schubert, Op.89)
Lotte Lehmann, Soprano
with Paul Ulanowsky at the piano
DIE EINTERREISE (The Winter Journey)
23. Die Nebensonnen (The Mock Suns)
(Schubert, Op.89)
Lotte Lehmann, Soprano
with Paul Ulanowsky at the piano
DIE EINTERREISE (The Winter Journey)
15. Die Krähe (The Raven)
(Schubert, Op.89)
Lotte Lehmann, Soprano
with Paul Ulanowsky at the piano
DIE EINTERREISE (The Winter Journey)
19. Taüschung (Illusion)
22. Mut (Courage)
(Schubert, Op.89)
Lotte Lehmann, Soprano
with Paul Ulanowsky at the piano
DIE EINTERREISE (The Winter Journey)
20. Der Wegweiser (The Guide Post)
(Schubert, Op.89)
Lotte Lehmann, Soprano
with Paul Ulanowsky at the piano
DIE EINTERREISE (The Winter Journey)
21. Das Wirtshaus (The Tavern)
(Schubert, Op.89)
Lotte Lehmann, Soprano
with Paul Ulanowsky at the piano
___________
ロッテ・レーマン 1940年 再録音盤 『シューベルト 冬の旅 』
Schubert: Winterreise, D. 911 Lotte Lehmann - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLEhQ5Ooc2lLoCzDx2ne24jVONALxBaAht
Schubert "Winterreise" Lotte Lehmann
01. Gute Nacht
02. Die Wetterfahne
03. Gefrorne Tränen
04. Erstarrung
05. Der Lindenbaum
06. Wasserflut
07. Auf dem Flusse
08. Rückblick
09. Irrlicht
10. Rast
11. Frühlingstraum
12. Einsamkeit
13. Die Post
14. Der Greise Kopf
15. Die Krähe
16. Letzte Hoffnung
17. Im Dorfe
18. Der stürmische Morgen
19. Täuschung
20. Der Wegweiser
21. Das Wirtshaus
22. Mut!
23. Die Nebensonnen
24. Der Leiermann
Lotte Lehmann, soprano
Paul Ulanowsky, piano
26.II.1940
Lotte Lehmann- "Die Krähe" (Schubert's Winterreise D.911)
No. 5. Der Lindenbaum
Schubert & Rellstab "STANDCHEN" Lotte Lehmann 蓄音機再生
Lotte Lehmann (ロッテ・レーマン) ♪Standchen♪ (セレナーデ) 78rpm record
Lotte Lehmann - Schubert : Auf dem Wasser zu singen
Im Abendrot, D. 799
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今朝、ロッテ・レーマン生誕133年を記念して、シューベルトの『子守歌』の78rpmを動画とともに紹介した。
その後、家にあるレーマンの78rpmをとっかえひっかえ聴いて楽しんで、その締めくくりとして、同じくシューベルトの歌曲集『美しき水車小屋の娘』か『冬の旅』のどちらかをじっくりと聴こうと思った。
残念ながら『冬の旅』の78rpmは全曲揃っては持っていない。加えて暖かくなり始めたので『冬の旅』でもなかろうと、『美しき水車小屋の娘』の78rpmを聴くことにした。
ただ、残念ながらこの7枚組78rpmには第7曲『焦燥』は収録されていない。
レーマンはヨーロッパ時代、この曲だけをOdeonに録音していて、アメリカ時代のレーベルであるColumbiaに録音しなかった。恐らくライセンスの問題だろう。
最近復刻されているCDには、このOdeon時代の音源を差し込んで、全20曲揃いで聴けるような工夫がされているものもある。
元々『美しき水車小屋の娘』はテノールが歌うことを想定して書かれた歌曲集。恐らく女声で全曲録音に臨んだのはレーマンが初ではなかっただろうか?
レーマンは、更に女声で歌うのは一筋縄ではいかない、バス・バリトンのための書かれた『冬の旅』の全曲録音を初めて行った女性歌手でもある。
1927年、レーマンに先駆けて『冬の旅』のレコーディングに取り組み、8曲を残したのがメゾ・ソプラノのエレナ・ゲルハルトであることはこちらで触れたばかりだ。
男声のためのシューベルトの歌曲集を歌っても、違和感を感じないロッテ・レーマンの歌。
むしろレーマンが歌うことによって、この歌曲集の主人公である修行に勤しむ若い粉職人の瑞々しい感性が、さりげなく代弁されているかのようにさえ思う。
1942年6月22日、25日、ロサンゼルスでの録音。
ピアノはレーマンにとって最高の伴奏者であった、パウル・ウラノフスキ
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あまりキリはよくないが、今日2月27日は20世紀を代表するドイツ(後にアメリカ国籍)のオペラ/リート歌手、ロッテ・レーマン(Charlotte Lehmann, 1888年2月27日 - 1976年8月26日)の生誕133年の日である。
以前、レーマンについて短いメモのようなものを書いた。
ここに書いたことがすべてなのだが、私にとってレーマンはとても大切な、彼女の音楽、声に触れたいがため、78rpmを聴いている、と言ってもいい存在だ。
指揮者で言えば、何はなくとも私はクレメンス・クラウスの78rpmに魅せられている。
しかし、現代と比較して録音する(できる)曲に制限があった78rpm時代に、「歌」はそれがオペラ・アリア、あるいはリートであっても、その長さゆえ録音、制作しやすい曲種であった。「歌もの」こそ78rpmの主力作品、多くの人に求められた音盤であったことは間違いない。
そんな中、オペラでもリートでも、そしてドイツ・オーストリアものが中心とは言え、フランス、イタリアの作品にも洞察力があり、見事に作品を自分のものとし、膨大なレパートリーを誇ったレーマンこそ、20世紀を代表する声楽家であった、という思いはとても強い。
強さと繊細さ、気品、尊厳、格調・・・。これらをすべて兼ね備えた歌手は不世出のようにさえ思う。
今日はそんなロッテ・レーマンを讃え、敬意を表す意味で、簡単ではあるが彼女の78rpmから1曲だけご紹介する。
レーマンはユダヤ系ではなかったが、ナチス・ドイツを嫌い、1938年にアメリカへ移住する。
この録音はその少し前、戦前のレーマン・ヨーロッパ時代の最後を飾る録音のひとつだ。
録音日は1937年3月16日。この日、彼女はエルネ・バログのピアノとともに、以下の12曲を一気にレコーディングしている。
● マルクス『幸せな夜』
● ヴォルフ『こうのとりの使い』
● 同上『庭師』
● 同上『あなたは細い一本の糸で私をつり上げ』
● フランツ『音楽に』
● 同上『おやすみ』
● イェンゼン『君が頬を寄せよ』
● シューベルト『糸を紡ぐグレートヒェン』
● 同上『子守歌(Wiegenlied)』
● シューマン『君は花のごとく』
● シューマン『春の夜』
ドイツ・リートの王道とひっそりと咲くドイツの秘曲を取り混ぜた、レーマンならではの素敵なプログラム。
まるでこれで「リーダー・アーベント」が開けそうである(CD化、データ化もされているので是非)。
その中から、恐らく一般的知名度は最も高いであろうこの曲を、1926年製クレデンザ蓄音機で。
おまけ。
この1年半前の1935年10月17日にはモーツァルト、シューベルト、シューマン、ブラームス、ヴォルフ、まさにドイツ・リートの王道、神髄13曲を一気に録音。
そこからブラームスの『死、それは清々しい夜』もともに。

このノートではたびたび20世紀を代表するソプラノ歌手、ロッテ・レーマンについて触れてきた。例えば最も新しい記事はこちら。
ロッテ・レーマンに触れる時、エリーザベト・シューマン(Elisabeth Schumann, 1888年6月13日 - 1952年4月23日 ニューヨーク)というレーマンと同い年(85年生説もあり)で、しかもウィーンやベルリンで活躍しアメリカへ移住した、という似たようなプロフィールを持つソプラノ歌手の名を挙げることが多かった。
そして、レーマンとシューマンは同じ舞台でオペラに出演し、リートのフィールでもドイツ・リートの王道のレパートリーを共に持ち、そして二人は何より親友であった
共にウィーンでの活動(ベルリンもそれに次ぐ)が多かったので、二人に共通の音楽家仲間は多い。例えば、リヒャルト・シュトラウス、そしてブルーノ・ヴァルター・・・。
同じソプラノであってもレーマンとシューマンはその声質がやや異なり、結果的にオペラで演じる役柄にも違いがあった(同時に重なる部分もあったが)。
結果的にこれは当時の、そして直接彼女たちのステージに触れたことがない現代人にとっても天の恩恵となるのだ。
レーマンはソプラノ・リリコからスピント、シューマンは一番軽いソプラノ・レッジェーロからリリコの声質。
具体的な例を出せば、モーツァルトの『フィガロの結婚』であれば、レーマンが伯爵夫人で、シューマンはスザンヌ、『コジ・ファン・トゥッテ』はレーマンがフィオルディリージ、シューマンがデスピーナ、R.シュトラウスの『ばらの騎士』ならばレーマンは元帥婦人で、シューマンはゾフィー、ということになる。実際に二人が共演した『ばらの騎士』(抜粋)の78rpm、LPがリリースされている。
エリーザベト・シューマン
シューマンは1909年にハンブルク州立歌劇場でデビューした。
1912年には『フィガロの結婚』のケルビーノ、そしてその後はスザンヌで旋風を巻き起こし、第一次世界大戦が勃発するまではニューヨーク・メトロポリタン・オペラ、1919年からはウィーン国立歌劇場、20年代、30年代はザルツブルク音楽祭の常連、中心人物になった。
そのオペラ・レパートリーは有名無名の作品に限らず、80役以上に及んでいる。
1938年、ナチス・ドイツがオーストリアを併合(アンシュルス)すると、シューマンはイギリス、アメリカと渡り、1944年にはアメリカの市民権を得た。フィラデルフィアのカーティス音楽院で教える一方、リサイタルも開催し、第ニ次世界大戦後はヨーロッパも再訪し、特にイギリスで成功を収めた。
しかし、イギリスに移住しようと思っていた矢先の1952年4月23日に亡くなった。63歳だった。
恋多きソプラノ
20世紀に活躍した女性歌手たちのプロフィールを見ると、結婚、離婚を繰り返している人が多いことに気が付く。オペラ歌手すべてが自らが出演するオペラの役と同じように恋多き女性だとは限らないし、「好き嫌い」ではなく、例えば自分、そして相手がユダヤ人であるがために、ナチス・ドイツから逃れるために別れざるを得なかったという不可抗力な事情も多々ある。
シューマンは恋多きソプラノ歌手の中でも特筆に値する人生を歩んでいる。
最初の結婚相手は建築家ヴァルター・プリッツ。
1919年には彼女のピアノ伴奏者としても知られる指揮者、作曲家でもあったカール・アルヴィンと2度目の結婚。
1932年には医師のハンス・クリューガーと恋愛関係になり、翌33年にはアルヴィンと離婚。
1938年にユダヤ系だったクリューガーと共にイギリスへ行き、結婚。
そのクリューガーとも1944年に離婚している。
3回の結婚-離婚を繰り返した「✕3」。
オットー・クレンペラーと結ばれた赤い糸
そして、これは有名な話だが、彼女が最初の大きなキャリアを築いたハンブルク時代、晩年の満身創痍な佇まいとは大きく異なり、精悍で男性的魅力を放ち、音楽界でもモードの最先端を走っていた指揮者、オットー・クレンペラーと深い関係となり、2回の駆け落ちまでしている。
それが最初の夫プリッツとの離婚原因にもなった。
ロッテ・レーマンはその回想録で、シューマンに死が迫っていた1952年4月、シューマンを見舞った際、その場でクレンペラーに電話をかけ、シューマンとクレンペラーの間で最後の会話が交わされた、と綴っている。
シューマンは電話を終えた後、レーマンにこう言ったという。
「この人が私の人生の中で、赤い糸によって結ばれたその人だった。」
【ターンテーブル動画】
先に記したようにエリザベス・シューマンはオペラのみならず、ロッテ・レーマンと並び、当時のドイツ・リートの最高の解釈者、歌い手であった。78rpmも数多く残されており、現代ではCDや配信でそのほとんどを楽しむことができる。
今回はそんな中、彼女が最も多く録音したと思われるシューベルトのリートを何曲かまとめてクレデンザ蓄音機で再生した動画をお届けしたいと思う。
レーマンよりも少し軽い、可憐な花を思わせるようなチャーミングな歌声。
今の季節にぴったりのまさにリリックな歌声である。
まずは、1927年11月14日の録音、ピアノはその2番目の夫、カール・アーヴィンで、『郵便馬車』(『冬の旅』D.911より)、『どこへ?』(『美しい水車小屋の娘』D.795より)、『夕映えの中で』D.799、『鳥たち』D.691の4曲。
1933年11月19日の録音で『ナイチンゲールに寄す』D.497、『千変万化する恋人』D.558。ピアノはジョージ・リーヴス。
3枚目は日本ビクター盤。
1936年9月7日の録音で『水の上で歌う』D.774、『泉のほとりの若者』D.300、『秘めごと』D.719。ピアノはエリーザベト・コールマン。
最後は1938年1月1日の録音で、『夜咲きすみれ』D.752、『恋人に』D.303。ピアノはレオ・ロザネク。
11曲をお楽しみください。
E. Gerhardt, L. Lehmann - YouTube
エレナ・ゲルハルト、ロッテ・レーマン
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJPDSZVdaq3UIjNSpN1uNTLg
エレナ・ゲルハルト、ロッテ・レーマン、エリーザベト・シューマン
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJOBl5D_b9781C6fg_lXqEHa
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Leo Slezak_ " Der Lindenbaum " 菩提樹 (Schubert : Die Winterreise)
78rpm / POLYDOR-60161-A
on HMV-163 gramophone
Die Post 郵便馬車
Leo Slezak - Schubert : "Die Post", "Wohin?" (1928)
"Die Post" from Die Winterreise
"Wohin?" from Die schöne Müllerin
78rpm / Jpn Polydor-50025, recorded in 1928
on HMV-163 gramophone
シューベルト:セレナーデ(from "Schwanengesang")
Leo SLEZAK_"Ständchen" (Schubert)
シューベルト:セレナーデ(from "Schwanengesang")
78rpm / POLYDOR-45108 A
on British Columbia #121 Gramophon with Columbia Mica reproducer
シューベルト《海辺にて》 Am Meer 歌曲集「白鳥の歌」
Am Meer
Leo Slezak
Heinrich Schacker
__________
レオ・スレーザークと言ってわかる人が少ないことは知っています。こんな知る人ぞ知るような歌い手のことを書くのは忍びないのですが、彼は私がドイツ歌曲を歌った歌手の中で一番感動した歌い手だと言うことで紹介したいと思います。幸いYouTubeでも検索できるので思い切って紹介します。
一世を風靡した超一流のテノールです。古今東西、どこを探しても彼のように歌える人はいないと太鼓判を押します。私にとって、シューベルトを歌わせて、彼の追随を許す者はいないと断言します。評価する人は最高の賛辞を送って褒めちぎるのですが、そうでない人は今更こんな歌い方は古臭いといい、俗な節回しでヤクザな歌い方だといいます。もちろんこっ酷く貶す人もいます。それでも私には最高の歌い手です。
最近は声を楽器のように訓練することが支流ですから、声が楽器のようになってしまいました。声は楽器とも機械音とも違う有機的なものですから、本当の声に出会ったときの喜びはひとしおです。発声法で作られた大抵の声は作り声に聞こえます。声学的に発声を学んだ声ですが、実は技術の方が聞こえてきて、歌がほったらかしになっていたりします。
スレーザークの歌を聴いていると思わず微笑んでしまいます。ドイツの歌曲を聴いている時にこんな経験はスレーザーク以外では起こらないことです。皆さん真面目に歌い過ぎているのではないかと思います。
YouTubeで「レオ・スレーザーク」と検索すれば、Nacht und Treume(夜と夢)、Litanai(連禱、祈りの歌)Du bis die Ruh(なんじこそ憩い)などが出てきます。まず何よりもNacht und Trueme(夜と夢)を聴いてみてください。
Schubert Nacht und Träume Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Schubert++Nacht+und+Tr%C3%A4ume+++Leo+Slezak
Schubert Litanei Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Schubert++Litanei++++Leo+Slezak
Schubert Du bis die Ruh Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Schubert++Du+bis+die+Ruh+++Leo+Slezak
スレーザーク自身、シューベルトの歌曲を特別なものと感じていました。「ミサをあげるような気持ちで歌う」と彼の自伝で書いているほどです。言葉通り確かに深い祈りでシューベルトの歌に向かって、心を込めて丁寧に歌いあげます。そこにはホットできる音楽空間があるのです。「リタナイ」という祈りのうたは、日本で言えば連歌のような作りの、ある詩の形が繰り返され、連綿と祈りを捧げるのですが、スレーザークの歌には、10世紀11世紀頃のヨーロッパの宗教画のような、ユーモラスな明るさがあって、詩に歌われている人たちは、彼とシューベルトに祈られて本当に成仏しそうな感じがしてきます。
スレーザークは特異な歌い手ですから位置づけは難しいですが、歌曲の歌い手としては唯一の例外と言った方がいいと思います。経歴も特異です。もともとは園芸家で、音楽学校とは無縁です。街のコーラスで歌っていたところをスカウトされ、頭角を表し、マーラーに見出されウィーンのオペラで歌っていました。メトロポリタンにも招待されトスカニーニの指揮でも歌っています。
彼の歌う「夜と夢」は夢の中を、彼の歌声といつしょに彷徨っているような気分になります。実に不思議な体験です。気持ちの良い無重力状態の中を彼の歌声とともに彷徨うことができるのです。このように歌えるのは、歌の技術ではなく、スレーザークの心の豊かさからです。歌が彼のように聞き手を掴むことは、ほとんどあり得ないことだと思います。歌を音楽として表現しているなんて言う技術的なものではなく、歌を、音楽を具現しているのです。歌になりきつていると言ってもいいのかもしれません。歌の神様とでもいいたくなるような姿が目の前に浮かんできます。
http://www.leier-seele.com/naka/8407.html
レオ・スレザークの語るような歌
2018年2月9日
http://www.leier-seele.com/naka/6176.html
レオ・スレザークの歌は別格です。ぜひ多くの方に聞いていただきたいと願っています。
戦前にヨーロッパのオペラ界で活躍したテナーですが、ドイツ歌曲の歌い手としても名声を博しました。今日では、知る人ぞ知るという好事家の対象になったと言うのならまだしも、この歌い手の歌い方に昨今の音楽の常識が焦点を合せられなくなってしまって名前すら出てこないという状態で、忘れられた歌い手です。
私がこの歌い手を紹介するのは、彼のように歌う歌い手、歌える歌い手が現在どこを見渡してもいないという理由からです。なんだそんなことかと言われ片付けられてしまうことかもしれませんが、私にとってこれは大問題なのです。
本当に大問題なのです。それは何もドイツの歌い手の世界だけの問題ではないと考えているからです。そんな狭い了見でものを見ているのではありません。今日の音楽、特に歌は発生の面で危機に面していて、そこに一石を投じることがスレザークの歌にはあると考えているので、スレザークを忘れた音楽界に物申し、音楽の根本に新たな光を当てたいと考えるのです。音楽という芸術のあり方にとっても、とても健全なことだと考えています。ひいては芸術全般にもそして人生観を変えるにも良い刺激になるに違いありません。
先日の声について述べたブログ「声のすすめ」の最後のところで、「吸う声」について述べておきました。「吸う声」というのは、力んだ無駄な力を抜いた所で本来の力が一番発揮できるのだということの、私流の言い方です。
スレザークはその「吸う声」で歌った数少ない歌い手です。ですから最近のYouTubeにアップされたものを通してその声に接することができる利点を活用し、多くの人に「吸う声」を体験してもらえたらと願ってこの文章をしたためています。最後に彼の声の聞けるYouTubeを紹介しておきますのでぜひ聞いてみて下さい。
スレザークの「吸う声」はどう言うものかと言うと、こればかりは実際に聞いていただくのが一番なのですが、非常に滑らかです。しかも聞き手を包み込むような広がりがあり、歌詞の言葉がとても聞きやすく、言葉の美しさにうっとりさせられます。ただ時々、これが私の苦手としているところでもあるのですが、オペラを歌った歌い手たちの悪い癖で張り上げてしまいます。悲しいかなオペラを歌った人が身につけてしまう悪い癖ですが、この部分を抜けば、彼の歌は静かで、しっとりしていて、繰り返し聞いても疲れない歌だといえます。この声で歌われた歌詞の言葉はには力があり、語りかけられているようで、安心して歌に身を預けて聞いていられるのがいつも不思議です。
昨今のオペラ歌手たちの張り上げる声はどうして作られるのかと言うと、彼らの発声法は声の響きを求めているためです。よく響く声と言う意味です。そのため音響効果に囚われて、言葉の響きを置き去りにし、さらに声を楽器として扱うため、言葉のための声から遠ざかって、響のための声になってしまい、多くの方が経験しておられる様に、言葉が歌われているのに何を歌っているのか分からないと言う悲劇が生まれます。
スレザークの歌う歌の場合はそんなことはなく、言葉がはっきりと聞こえます。しかも語られているように聞こえるのです。声が音響のための道具ではなく、言葉のための道具だからです。そして聞いている側にとっては、ほかの歌い手に歌われた同じ歌詞と比べてみるとよくわかるのですが、スレザークの歌には言葉に説得力がありこちらに伝わって来るのです。
音楽学校の歌指導の中には今日でも「語るように歌う」という意識はあります。誰もがそのことの重要性を頭で知識として理解しているはずなのですが、実際の声作りの段になると、音響効果が優先され、楽器化してしまい、現実には張り上げるように指導されてしまうのです。しかもそれが今日の音楽教育では歌い手の声として高く評価されているので、学生たちは当然そちらを目指します。
ということは、スレザークのように歌ったら、今日の音大は卒業できないということでもあるのです。スレザークが好きになって、あのように歌いたいと思ったら指導の先生方に相手にされませんから音大をやめざるをえないわけです。今日スレザークのように歌える歌い手が世界中探してもいないのはそのためです。
ここで補足しなければならないことがあります。
実を言うと、今日一人もいないと言いましたが、彼が活躍した当時も彼のように歌える歌手は数少なかったのです。ここでは歌の神様とまで言われた、ロシアのバス、シャリアピンを「吸う声の持ち主」の一人として挙げるにとどめますが、「吸う声」は当時ですら本当にわずかだったのです。と言うことは、西洋の歌の世界ではもう長いこと「吸う声で歌う」ということは忘れられてしまっていたと言っていいのかもしれません。時たま「吸う声」を持って生まれた人が「吸う声」歌えたと言うことのようです。スレザークは生まれながらにしてその声に恵まれていたのでしょう。彼の歌は歌なのにまるで語りかけられているように聞こえてグイクイと引き込まれてしまいます。
「吸う声」。これは何も歌だけの事ではなく、私たちが普段話をするときにも考えていい事のはずです。「吸う声」で話せば、聞き手を引き込むことができるのです。今日の様に吐く息だけで言葉にしてしまうと、声は硬いものになって、相手にぶつかってしまいます。言葉は聞きづらくなりそのため相手がバリアを張って警戒するので、言葉が相手に伝わらなくなってしまいます。今日の声楽家たちの声も基本的には吐く息からの声で、そのため言葉が聞き取りにくいことを思い出していただけると、私が言いたい事が多少でもご理解いただけるのではないかと思います。「吸う声」は聞いてもらえる声の事でもあります。
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レオ・スレザークとゲルハルト・ヒュッシュの歴史的名盤
L.Slezak, H.Schlusnus, G.Hüsch - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2
Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak&sp=CAI%253D
Leo Slezak Mozart - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Mozart&sp=CAI%253D
Leo Slezak Schubert - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Schubert&sp=CAI%253D
Leo Slezak Schumann - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Schumann
Leo Slezak Wagner - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Wagner&sp=CAI%253D
Leo Slezak Brahms - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Brahms&sp=CAI%253D
レオ・スレザーク - トピック - YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCof3xJAnkwFGkTSnR0ZXmzw
Leo Slezak - YouTube
作成者: CMSKGramophone
https://www.youtube.com/playlist?list=PLX1jY_Fu4OHXXTLWvexZlTsGc1JjGAD2H
レオ・スレザーク(1873-1946)のディスコグラフィー
https://ibotarow.exblog.jp/23884764/
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③ ゲルハルト・ヒュッシュ『シューベルト 冬の旅 』
クレデンザ1926×78rpmの邂逅 ゲルハルト・ヒュッシュ シューベルト『冬の旅』全曲 (1933) - YouTube
20世紀を代表するドイツのバリトン、ゲルハルト・ヒュッシュ(Gerhard Hüsch, 1901年2月2日 - 1984年11月21日)が1933年にロンドンとベルリンでレコーディングしたシューベルトを、そしてドイツ・リートを代表する歌曲集『冬の旅』全24曲をグレデンザ蓄音機で再生。
ピアノはヒュッシュにとっては絶対的信頼関係で結ばれたハンス・ウド・ミュラー。
手元にあるのは日本ビクター蓄音機社製の12inch×6枚、10inch×3枚の9枚組。幸いにして盤、そしてバインダー・ジャケットともコンディションがよい。
ゲルハルト・ヒュッシュは1901年にハノーファーで生また。
当時の歌手の多くがそうであったように地元で声楽、そして演技の勉強をし、ドイツの地方都市の歌劇場で経験を積んでいった。
その過程でヒュッシュには傑出したコミック・キャラクターの才があることが知られるようになる。その代表はモーツァルトの『魔笛』でのパパゲーノにおいて顕著であった。
1925年から1944年の間はベルリン国立歌劇場に数多く出演し、ドイツ国内の有数の歌劇場の他、ロンドンのコヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラ、ミラノ・スカラ座にも招かれている。
パパゲーノに加え、彼が得意とした役柄にワーグナーの『タンホイザー』でのヴォルフラムがあり、1930年と31年のバイロイト祝祭に出演し、アルトゥーロ・トスカニーニの下で演じている。
指揮者で言えば、ブルーノ・ヴァルターやサー・トーマス・ビーチャムがヒュッシュの才能を高く評価し、度々共演している。
そんなオペラでの活躍に加え、ヒュッシュはドイツ・リートの歌唱史においても、その名を深く刻んでいる。
少し前にヒュッシュの一世代上にあたる、同じくドイツを代表する、そしてベルリンで活躍したバリトン、ハインリヒ・シュルスヌスのドイツ・リートについて綴った。
シュルスヌスが19世紀のロマン主義的解釈、歌唱を継承した立場にあったのと比較すると、ヒュッシュのそれは彼が活躍し始めた1920年代という時代の風潮を直に吸収したもの、つまり新古典主義、即物主義(ザハリッヒ)なものということが出来よう。
テンポの自由な揺れ動きは少なく、直截的でどちらかと言えば早いテンポで進んでいく。それと相まって彼の明確なドイツ語の発音によって、活き活きとした、瑞々しい歌が紡ぎ出される。
こうしたヒュッシュの芸風は、更に下の世代であるハンス・ホッタ―、そしてディートリヒ・フィッシャー=ディースカウに継承されていく。
しかし、ホッタ―とフィッシャー=ディースカウ、二人の『冬の旅』がより理知的で整然としている(後者はセッション録音、ライブ録音、映像作品などを総合すると、13種類ほどの『冬の旅』を残しているので、包括的に語るのは無理があるが)のと比較すると、少しほど滑らかで丸みを帯びたヒュッシュの歌声は、シューベルトをより身近な青年作曲家として感じさせ、自らの死を意識する中でその気持ちを託したこの歌曲集のリアリティをより伝えているように思われる。
1933年、ヒュッシュ32歳、ミュラー28歳、そして、プロデューサーのウォルター・レッグに至っては27歳という若さ。
この3人だからこそ成し得た『冬の旅』。
全24曲、ごゆっくりお楽しみあれ。
D957 Schwanengesang 白鳥の歌
Gerhard Hüsch_Schubert : " Doppelgänger " 影法師
Piano ; Hans Udo Müller
78rpm / Victor, RL-66
on HMV-163 gramophone
Gerhard Hüsch - DER DOPPELGÄNGER (Schubert)
Gerhard Hüsch, Baritone
Hans Udo Muller, Piano
VICTOR ND-172 (2RA-3851)
EMG MarkXa thorn needle
( Gramophone Club of Kansai - OSAKA, JAPAN )
関西蓄音機倶楽部
ゲルハルト・ヒュッシュ 歌曲集「白鳥の歌」から『はとの使い』(シューベルト)
Schubert, Die Taubenpost (Schwanengesang D.957) - Gerhard Hüsch; Gerald Moore
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④ ハンス・ホッター『シューベルト 冬の旅 』
Schubert - Winterreise D 911 / Presentation + New Mastering (Century's recording : Hans Hotter 1942)
Franz Schubert (1797-1828) Winterreise D.911 / Song cycle to poems by Wilhelm Müller
*Click to activate the English subtitles for the presentation* (00:00-06:24)
*Look at the comments to discover the poems written in english.*
I.Gute Nacht (00:00) II.Die Wetterfahne (06:23)
III.Gefrorne Tränen (08:28) IV.Erstarrung (11:32)
V.Der Lindenbaum (14:35) VI.Wasserflut (19:22)
VII.Auf dem Flusse (23:10) VIII.Rückblick (27:20)
IX.Irrlicht (30:04) X.Rast (32:48)
XI.Frühlingstraum (36:40) XII.Einsamkeit (41:15)
XIII.Die Post (44:03) XIV.Der Greise Kopf (46:34)
XV.Die Krähe (49:28) XVI.Letzte Hoffnung (51:52)
XVII.Im Dorfe (54:27) XVIII.Der Stürmische Morgen (57:19)
XIX.Täuschung (58:23) XX.Der Wegweiser (1:00:02)
XXI.Das Wirtshaus (1:04:22) XXII.Mut ! (1:08:25)
XXIII.Die Nebensonnen (1:09:56) XIV.Der Leiermann (1:12:42)
Bariton : Hans Hotter
Piano : Michael Raucheisen
Recorded in 1942-43
New mastering in 2020 by AB for CMRR
Hans Hotter: Winterreise [Gerald Moore,1954] by Schubert
Die Winterreise, op.89 D 911: (text: Wilhelm Müller) ♦ Voyage d'hiver ♦ Viaggio d'inverno ♦ Winter Journey
00:00 1. Gute Nacht
06:05 2. Die Wetterfahne
07:54 3. Gefrorne Tränen
10:43 4. Erstarrung
13:31 5. Der Lindenbaum
18:17 6. Wasserflut
22:51 7. Auf dem Flusse
26:39 8. Rückblick
29:04 9. Irrlicht
31:55 10. Rast
32:28 11. Frühlingstraum
39:46 12. Einsamkeit
42:28 13. Die Post
44:41 14. Der greise Kopf
47:38 15. Die Krähe
50:06 16. Letzte Hoffnung
52:43 17. Im Dorfe
55:52 18. Der stürmische Morgen
56:42 19. Täuschung
58:09 20. Der Wegweiser
1:01:58 21. Die Wirthaus
1:06:16 22. Mut
1:07:48 23. Die Nebensonnen
1:10:34 24. Der Leiermann
Hans Hotter, Baritone
Gerald Moore, Piano
May 1954
https://www.youtube.com/watch?v=Wo4czUoNaAg
https://www.youtube.com/watch?v=AeFbM6QvbMM
Schubert Swan Song D.957,965A, Baritone: Hans Hotter, Recorded in 1954
0:02 第1曲 愛の使い(Liebesbotschaft)
2:57 第2曲 兵士の予感(Kriegers Ahnung)
7:23 第3曲 春の憧れ(Fruhlingssehnsucht)
11:15 第4曲 セレナーデ(Standchen)
14:46 第5曲 住処(Aufenthalt)
17:30 第6曲 遠国にて(In der Ferne)
22:40 第7曲 別れ(Abschied)
26:51 第8曲 アトラス(Der Atlas)
28:48 第9曲 君の肖像(Ihr Bild)
31:24 第10曲 漁師の娘(Das Fischermadchen)
33:29 第11曲 街(Die Stadt)
36:23 第12曲 海辺にて(Am Meer)
40:21 第13曲 影法師(Der Doppelganger)
44:07 第14曲 鳩の便り(Die Taubenpost)
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⑤
Dietrich Fischer-Dieskau, Gerald Moore - Schubert: Winterreise (Full Album) - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLTAIBwiMN9AJW779WgC1c1iGRTlMI8XN8
Dietrich Fischer-Dieskau
Gerald Moore
℗ 1972 Deutsche Grammophon GmbH, Berlin
https://www.youtube.com/playlist?list=PLJcb1tR-xC7dk2K-zabdh2X5ncnajjwR5
Dietrich Fischer-Dieskau Gerald Moore Schubert: Schwanengesang, D. 957- YouTube
Dietrich Fischer-Dieskau
Gerald Moore
1972 Deutsche Grammophon GmbH, Berlin
Schubert: Die Schöne Müllerin Dietrich Fischer-Dieskau, baritone Gerald Moore, piano - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLe5JL7lnvlzACGWMHKPJ1GN-smdTLkhNs
Dietrich Fischer-Dieskau
Gerald Moore
℗ 1972 Deutsche Grammophon GmbH, Berlin
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⑥ ボストリッジ 『シューベルト 冬の旅 』
Schubert Winterreise Ian Bostridge Julius Drake
Winterreise (Winter Journey) song cycle D. 911 Op. 89 1828
Ian Bostridge tenor Julius Drake piano
1.Gute Nacht 0:00
2.Die Wetterfahne 6:21
3.Gefrorene Tränen 8:04
4.Erstarrung 10:23
5.Der Lindenbaum 13:25
6.Wasserflut 18:47
7.Auf dem Flusse 22:50
8.Rückblick 26:28
9.Irrlicht 28:32
10.Rast 31:09
11.Frühlingstraum 34:19
12.Einsamkeit 38:40
13.Die Post 42:00
14.Der greise Kopf 44:20
15.Die Krähe 47:25
16.Letzte Hoffnung 49:17
17.Im Dorfe 51:29
18.Der stürmische Morgen 55:12
19.Täuschung 56:00
20.Der Wegweiser 57:14
21.Das Wirtshaus 1:01:27
22.Mut 1:06:32
23.Die Nebensonnen 1:07:52
24.Der Leiermann 1:10:40
Schubert: 'Winterreise' - Ian Bostridge - Live concert HD
Opname: vrijdag 1 juli 2016 in de Grote Zaal van TivoliVredenburg.
Franz Schubert's "Winterreise" 2015
Tenor Ian Bostridge and pianist Julius Drake
Auf dem Wasser zu singen, Op. 72, D. 774 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=uA0oNCXUJrk
https://www.youtube.com/watch?v=FHdbJDegAuU
Im Abendrot, D.799 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=tG8rCNWMXpQ
Schubert: Schwanengesang, D. 957 [Ian Bostridge] - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLyrS5_ErY3KSwex3S3Sqzr5FIz-RhyzuB
Schubert Die schöne Müllerin Ian Bostridge Mitsuko Uchida - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mqk8INXCfOg&t=116s
イアン・ボストリッジ (1964年12月25日 - )男性歌手
Ian Charles Bostridge - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Ian+Charles+Bostridge&sp=CAI%253D
Ian Charles Bostridge Schubert - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Ian+Charles+Bostridge++Schubert&sp=CAI%253D
Ian Charles Bostridge Brahms - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Ian+Charles+Bostridge++Brahms